生意気ボイス

羽弦トリス

第1話金目当て

僕は統合失調症患者である。

だから、一般の就職が大変に難しい。よって、A型施設と言う福祉作業所で働く事を余儀なくされている。

あれは、7年前だった。

当時、統合失調症でありながら、第5腰椎分離すべり症の手術を受けて、ロボットのようなコルセットを胸下から腰までの大きさで固定していた。

僕はA型施設で働く為に面接に向かった。

仕事内容は、データの入力。

しかし、面接官は僕の身体を見て、

「あなたは、何しにここに来たのですか?そんな身体で何の仕事が出来ると言うんですか?障がい者も生産性が無いと雇えませんよ」

と、クソババアに言われた。

「生産性のない障がい者?」  

こいつ、自分がどれほど酷い言葉を言っているのか理解しているのだろうか?

僕は無言で去って行ったが、やはり障がい者福祉は、障がい者を食い物にしている事業所があるので未だに信用していない。

今の作業所も、信用していない。

国の助成金目当ての会社だ。


A型施設で潰れた所もあった。そこは、面接官が医師でも無いのに、僕の事を統合失調症では無く知的障がい者だ!と、言っていた。

社長は夜逃げしたが、秋田県で捕まり、職員には3ヶ月前から給料を振りまず、利用者には6割しか給料を払えてない。


だから、悪いけど障がい者福祉の世界は助成金目当ての会社しか無いと断言しても良いくらいだ。

中には、障がい者に寄り添う事業所もあるだろうが、そこは凄い素晴らしい経営者だと思う。

「生産性の無い障がい者」

酷い言葉を言うクソ野郎だ!

お前は、人として終わっている。お前の方が病気じゃないのか?

僕はそれ以前もそれ以降も、人に馬鹿にされ、笑われて生きる道を歩いている。

いつかは、笑っていたい。

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