2016-2023短歌集
衣純糖度
短歌
2016/12/29 01:06
雷鳴と重なった声 聞こえてた 柔らかいまま恋は砕ける
2016/12/29 01:17
知らないで見ないでやめて目を閉じて閉じた世界を世界と思う
2017/01/01 12:06
夢として今年を還り来年へ子供としての縄を解き笑む
2017/01/04 00:11
閉まるドア知らない人に知ってること仕方がないね舌を噛み切る
2017/01/05 00:07
あたしから何をとったら君になる?卵の黄身をとれば透明
2017/01/06 03:57
満ち足りた夢に溺れて崩れてくユートピアにて殴られる愛
2017/01/09 17:44
語るには重い記憶を持ってるね軋む音とか苦手になった
2017/01/10 22:45
いっそもう殺してほしいと思った泣けないことが苦しく辛い
2017/01/12 00:39
何もせずただ手を握りしめていた 竜巻の先 好きな子の家
2017/01/14 00:28
ついさっき酢酸を飲む夢を見たはみ出した目を戻せずにいる
2017/01/14 23:36
砂糖より甘い塩とかあるらしいだけど塩にはなれないらしい
2017/01/16 15:43
なんとなくそんな気がして見ないふりあなたの袖の隠れた火傷
2017/01/17 20:42
大人より生まれ間もない君がいい しるべを僕に与えてくれる
2017/01/18 19:11
耳鳴りが止んだらそこが正解だ目を開いたらあなたは笑顔
2017/01/19 18:31
明日から僕の希望は君になる二十歳で死んだ綺麗な男
2017/01/22 16:44
痛みから遠く離れて生きたから擦り傷から酷い出血
2017/01/23 19:03
三月の寒さのなかで彷徨えば去りゆく人の蠍になれる
2017/01/24 20:09
灯火に灯された夢整えて取り留めもなく遠い思い出
2017/01/25 19:01
鉛筆を正しく持てる人だって死なないように生きれず死んだ
2017/01/27 19:07
意味なんて見出してたら生きてない今は布団で眠っていたい
2017/01/28 19:58
ポートレートユートピーアミートソース少し楽しい言葉を食べる
2017/01/30 20:49
言葉には強い力があるからね呪いとしては最高の死ね
2017/01/31 05:32
儚げにはにかむ花の背後には働かないで腹を出す虫
2017/02/01 15:52
咲くことができたら香りを届けたいあなたを少し笑顔にしたい
2017/02/02 03:00
いくつもの歌を飛び越えここにきた聴いてください俺の心を
2017/02/02 22:47
その人はあなたにとって意味はない大切じゃないだから忘れて
2017/02/05 02:05
頭から血を流しても立ち向かう?馬鹿らしいから仕事をやめた
2017/02/05 18:51
梅干しの皺を数える子供見て早く食べてと言う母嫌い
2017/02/07 20:39
惜しまれず死んで行くけど悲しくないこれで一人でどこでもいける
2017/02/08 21:12
断りの電話ばかりを受けている君はホントにかわいそうだね
2017/02/08 22:21
独りでは生きていけない夜でさえ独りでないといけない一人
2017/02/09 18:50
おにぎりを食べて寝ようぜまた明日生きていくにはそれしかないぜ
2017/02/09 20:58
本当はいいねと思ってないけれどいいねするからいいねをしてね
2017/02/10 18:08
好きだった人と初めて手を繋ぐ夢を見た日の冷たい炎
2017/02/14 00:58
弔いの言葉をあげる「そのままではにかんでいて欲しかったのに」
2017/02/14 18:43
おはようを伝えそびれて何年目?明日私ね結婚するの
2017/02/15 18:52
最後から二番目あたりにいる君を見ていれるのは僕だけだから
2017/02/16 22:51
いい人になりたくないし迷惑を被る側はもう嫌なんだ
2017/02/17 21:58
唐突にやってきたのは失恋でその光景は完璧だった
2017/02/19 19:45
うたた寝をしている君がそばにいる隕石が降る前日だった
2017/02/24 16:46
君のことだいぶ好きだよ閉じ込めた言葉を放て!奴を泣かせろ!
2017/03/09 01:00
燃え尽きた灰を食べてる汚れてるそんな所も好きだよ地球
2017/03/09 01:03
食べるとね鼻の頭に汗を掻くあなたのことを思い出す冬
2017/03/10 22:13
今日だけはあなた一人で生きていて悲しい歌を聞いて眠るわ
2017/03/11 21:21
肯定を求めて指を動かした桜は嫌いさよならは嫌
2017/03/11 22:27
揺れながら歌っていたら揺れたからめまいがしたと思えば地震
2017/03/15 18:33
ストレスのぶつけあいだ家族など一人がいいよ一人でいいよ
2017/03/18 20:50
指先に熱がまだあり思い出す手を離すのが遅すぎた春
2017/03/18 21:29
唸ってる可愛い我が子を抱きしめて一緒に唸る母でありたい
2017/04/09 17:04
いつかまた会えるといいね本を閉じ返して以来まだ会えてない
2017/04/18 21:59
処女の君赤い林檎を食べるよう垂れる血筋を舐めてあげよう
2017/04/20 13:39
衰退が嫌でもわかるなコンビニが午後十一時に閉まるだなんて
2017/05/10 16:09
骨となる腕を率いて菜の花が咲き乱れてる山で転落
2017/05/14 03:59
致死量の小匙ひと匙食べさせる祖母にお餅をあげる毎日
2017/05/19 00:36
朝ドラを見ながら食べる朝ごはん誰も私を責めたりしない
2017/05/22 17:03
百点の返答ですねもう二度とお前を好きにならないなんて
2017/05/24 21:16
離したらどこまでいくのか見たかった君は風船帰ってこない
2017/05/27 23:59
遠い君さよならまでの記憶さえ少なくなった声も忘れた
2017/05/30 01:04
目の裏が死ぬほど痛くて目が覚める数字を解けば君は寝られる
2017/05/31 19:53
空を超え星になるには若すぎた「空を飛びたいよだかに会いたい」
2017/06/04 17:35
君、夢と知らないでいた言葉数笑顔を作り歯を見せて笑え
2017/06/06 03:32
探してた花の名前は夏だった向日葵畑を駆けて行く過去
2017/06/06 03:36
雪の中褒めて欲しくて戦った白い頭を撫ででくれたら
2017/06/08 21:10
似たような言葉ばかりが並ぶので排水管の詩とか読みたい
2017/06/09 16:55
鐘の音が耳がないから聞こえない君は終わりに気づかないでいて
2017/06/11 15:27
指先の傷に目をやり微笑んだ美味しくないけど美味しい料理
2017/06/18 00:43
鮮紅の色が目を惹く雨の中傘下に独り涙は透明
2017/08/03 02:18
海鳴りを二人で聞いた砂浜でいつも燃えてる夏の化け物
2017/08/03 02:27
親指を折っても好きでいてくれる?頷く替わりに爪を剥ぎ取る
2017/08/07 00:54
救われるために沈んで耐えたのに生きてることが常に正しい
2017/08/14 22:08
生涯を終えるそれでも暮れる陽を美しいとは思えずに死ぬ
2017/08/22 18:26
えーん私間違ってない 泣く少女純真故の悪意は果てない
2017/10/15 22:05
ベロニカが死ぬそうなので僕はまだ死なずに本を読むことにした
2017/10/20 21:03
離婚しただからカレーにマヨネーズかけても誰も怒りはしない
2017/12/01 11:47
プールにて月に飛び込む君を追う息を分け合う二つの命
2017/12/03 14:14
再会を果たした本は買うべきだ初恋よりも尊いものだ
2017/12/07 00:41
死にたいと呟く友の瞳には私の声が見えないらしい
2017/12/13 00:22
カサカサの手と手を重ね語り合う火災現場に花束を置く
2017/12/15 00:59
母さんはパンにバターを塗るだから塗れって言う夫をバターナイフで刺す
2017/12/15 02:03
この歌がそんなにいいか?そうなのか?そうか?そうなの?そっか、そうかよ
2017/12/25 21:26
雪の中目を見開いて歩いてく選ばれなかった人々の群れ
2018/01/04 15:21
お茶があるそれだけなのに幸せを感じられるのは実家だけ
2018/01/14 19:54
夏だった君は蛇口に口をつけ透明を飲む美しき顔
2018/01/17 22:05
「母親が好きじゃないのは罪ですか?」「罪です」と言う誰かの母親
2018/01/26 21:14
短歌さん電子の海へ行ってきて一年後とかに帰ってきてね
2018/01/30 18:54
百点の生徒でいますだから先生私のことを忘れないでね
2018/02/01 17:38
電話越し二人は同じ月を見る同じ月だとわかる赤色
2018/02/01 17:40
月へ行く私の型を盗ってったタルトタタンを作れないあなた
2018/02/23 01:57
星空に唱えてみてよ僕の名を月から走って迎えに行くよ
2018/02/23 02:00
ねぇメロン 飴なんかにさなっちゃってそのままの方がおいしいのにねぇ
2018/02/23 02:05
原っぱで眠ったことを思い出すあそこで死んでいたらよかった
2018/02/23 02:14
ありふれた今日も待ってた隕石を止めてくれそうなペンギンとか
2018/02/24 02:11
やめないでこのまま僕に口づけて餞として愛を刻んで
2018/02/24 02:18
初恋もままならないで暮らします僕の恋だけみんなと違う
2018/02/25 00:59
靴紐を結ぶあの子の背を押してそのまま転がり穴に落っちゃえ
2018/03/03 01:34
月光に恋人を連れ去られた日毎晩月が見えるのと泣く
2018/03/03 01:45
春なので死にますというその口と一緒に歌うふらいはいうぇい
2018/03/07 22:56
この世から消える天使が泣いた時地面に落ちる水滴の音
2018/03/12 05:57
道端にゴミが捨られていたから地球はゴミ箱僕らもゴミだ
2018/03/13 02:57
歯並びがとっても悪い人でした記憶に残る初キスでした
2018/03/13 02:59
101の声を残して消えますね意味なんてない言葉の羅列
2018/03/23 19:45
神様の夢を見ました最低な奇跡を起こし青をばら撒く
2018/03/24 06:07
胃薬を飲めば治るよだからほら学校へ行く支度しなさい
2018/03/27 22:20
毒入りのカルピスを飲み干して春君が死にゆく場面が見たい
2018/04/03 20:00
いつまでも僕は夜ですだからほら朝になってね僕の友達
2018/04/06 17:10
AIが作った歌が光速でにオリコンチャート一位になる日
2018/04/06 17:26
ハートにおかしい模様がありますね......恋ですね
2018/04/24 15:32
死神が君を連れ去り三千里僕の片手は今も空っぽ
2018/04/24 15:36
足元を揺らし揺らされ倒れあうお願いだからここにいようよ
2018/04/24 15:40
解体が進み僕らのを思い出も鉄屑となりバラバラになれ
2018/05/22 02:40
裸にし君の内へと入り込む工程だけが愛の証明
2018/06/06 16:13
東名の高速道路で透明になる練習を行いましょう
2018/06/07 23:41
校庭で透明になる練習をしていた彼が消えたので泣く
2018/06/11 01:02
恋だってお願いだから認めろよ錯覚になんてしないでくれよ
2018/06/12 19:22
僕は森だからあなたを守るし離さないし殺す
2018/07/15 01:50
文系の少女に告白するときは数式じゃなく月を用いる
2018/08/14 09:06
東京で一番高い鉄塔の上から落ちてしまう掴んで
2018/08/18 02:29
満ちるまで隣にいてねもしそれが叶わないなら与えないでね
2018/09/01 03:09
夏の日にあなたを例えそれを愛として定型します好きです
2018/09/01 03:21
来年は君が隣にいることを願って今年の夏は捨てよう
2018/09/01 16:23
本当は本なんですといつ言おうあなたを綴るためだけの紙
2018/10/04 02:41
夢でした誰も知らない国へ行き二人でずっと笑い合うこと
2018/10/04 02:44
私から一番遠いとこにいる光が救う私の命
2018/10/05 00:21
光とは朝の帳が降りるとき私の声で目覚めるあなた
2018/10/17 20:51
さようなら満員電車と怒る大人 終わりのない人生と会えない友人
2018/12/09 01:01
おはようが言えないままで親になり子供に何も言えない朝
2018/12/27 21:08
ポッケから小さな愛を取り出して注射の跡に絆創膏を
2018/12/27 21:15
告白をするために書く三十の紙の束と一行の愛
2019/02/14 20:53
五月雨 それは僕の正しい夢 五月雨 それは僕の悲しい夢
2019/02/25 20:05
追いかけるバラの棘とか木の枝が肌を切っても追いかけるだけ
2019/02/26 23:30
この点が告白であることなんて知りもしないで撫でていました
2019/02/28 19:44
橋の上途切れた雪の足跡が羨ましくて追いかけて飛ぶ
2019/03/03 23:07
みずいろに恋をしました たぶんもう叶わないから美しい
2019/04/09 19:02
もう誰も落とされないでお祈りをされない制度んなもんないよ
2019/04/20 16:18
もし君が愛を乞うなら僕に触れ固有名詞を呼ぶだけいい
2019/04/23 00:21
ばあちゃんが用意したのは漬物で母さんが置くのは袋菓子
2019/04/29 00:23
待っていてこの手の鱗が剥がれ落ち足が生えたら迎えに行くよ
2019/05/03 20:44
僕のこと褒めないでいて撫でないで産まなきゃよかったって殺して
2019/05/09 14:04
この場所で僕は反射をしてるよと告げた瞬間あなたは消えた
2019/05/14 01:46
稲妻の生まれ変わりが君なので僕の心に落とす雷鳴
2019/05/14 01:47
君が今すべきなのはね稲妻の説明じゃなく抱きしめる事
2019/05/16 16:23
透視する子供に金を投資する未来を透視されて逃走
2019/05/19 16:26
透視して離れたくない言えないの笑顔のままで手を振ってよね
2019/05/19 16:35
透視した君の心の化け物があんまり綺麗で拭えなかった
2019/05/23 01:39
簡単に消えた我が子を求めてる闇夜で一人乳歯を飲んだ
2019/05/28 21:22
青空をバックに揺れるワイシャツを着る人はもういないのだけど
2019/06/01 14:14
傾いた貴方の肩の角度だけ覚えています触りたかった
2019/06/18 21:49
花火では僕の心は動かないごめんねこの世で生きれなかった
2019/06/18 21:56
振動が伝わり震える心臓がなくてもいいよあなたがいいよ
2019/06/22 21:50
割れ物を包み込むのは綿でありじゃ壊すだから別れる
2019/06/28 01:41
暗闇の光が見たい僕はもう瞳を閉じて二度と開けない
2019/06/29 22:06
美しい暗闇を知る僕はもう瞳を閉じて二度と開けない
2019/07/02 11:47
白日の下に晒すわこの告示君の瞼を食べてみたいの
2019/07/08 22:25
半分でいいから分けて心臓と心と時間 苗字と戸籍
2019/07/11 00:23
赤い靴履いてもどこにも行けませんならばスニーカー走っていくわ
2019/07/30 17:09
謝罪より5文字の言葉が欲しいだけお願いだから愛してくれよ
2019/08/10 20:43
火傷した掌合わせ癒着するそうして僕ら一つになった
2019/08/13 05:08
辞書になり貴方のために言葉を持つ見えぬ瞳に朝焼け空を
2019/08/14 03:13
借りた辞書「好き」開いてマークする 返してそれし
2019/08/19 03:05
好きのに殴りたいほど憎んでる できれば他人で出会いたかった
2019/08/25 02:11
最上の朝ですあなたのお皿には目玉焼き双子の卵
2019/08/25 02:24
子宮にて僕らが決めたさようなら 僕は天使で君は赤ちゃん
2019/08/26 12:37
双子しか生まれない国そうすれば僕の孤独を食べて片割れ
2019/09/09 16:42
眠れない夜は別れた恋人が信号無視で事故死
2019/09/20 21:05
ずっと下 地面も地層も通り過ぎ ブラジルの空 浮かぶのは僕
2019/10/13 00:37
ねぇ頭の中全部見せてあなたの歴史は私になるの
2019/10/17 00:03
冬は鬱 お鍋いっぱい食べようね
2019/10/31 00:56
何でもないことだけ言って誤魔化した君が死んだら意味を持つ時
2019/11/07 01:51
推しは星 生き残るため会いに行く または会うため生き残らねば
2019/11/08 03:31
僕のこと見ただけなのに赤くなり浮かんでしまうあたり好きだよ
2019/11/19 18:47
まばたきをする時泣いていたなんて知らなかったよ遠い星
2020/01/07 10:52
正式に背骨を砕くどうせもう折れているでも少し寂しい
2020/01/09 01:07
もし君が骨付き肉で出て来たなら骨まで食べるそれが愛だ
2020/01/29 04:56
校舎にてエースの君とエスケープ 戦う弱者と逃げる強者
2020/06/24 20:27
お酒より生クリームを飲みたいな ケーキで乾杯 一緒に吐こうね
2020/06/24 20:36
骨だけになったらいいよ 離れずにずっと後ろで支えてあげる
2020/06/24 20:45
僕らしくというオレンジ頭が笑う黒髪ノーメイク なにそれ
2020/07/11 01:33
もし君が骨つき肉で出てきたら骨まで食べる髄液も飲む
2020/07/17 15:45
「もし」と「も」が離れ離れになった時 僕らは会える 猫の姿で
2021/06/29 22:07
また今日も生クリームを飲んじゃった♪ 夜は更けてく はやくしにたい
2021/06/29 22:13
キキララが好きなアラサーの粗探し キキララがかわいいだけなのに
2021/06/29 22:25
六月の希望はまるで蟹の捨て殻 匂うし硬い
2021/06/29 22:28
六月の通学路には潰された蛙の死骸君も死ぬのか
2021/06/29 22:39
湖の死体に想いを馳せましょうそれが運命の人 行こう
2021/06/29 22:44
母さんが逃げた部屋から一人出る 命を燃やす余命一日
2021/06/30 01:14
この歌に貴方がいますこの歌がある限り貴方は永遠だ
2021/07/29 17:58
さよならを告げぬあなたと親友へザネリの恋の後書きを書く
2021/08/01 21:21
土へ帰す貴方が大樹になるまでの行程へキス幾つもの春
2021/08/01 21:24
土曜日の平和で一緒にかくれんぼ 永遠の輪で骨になるまで
2021/08/09 20:14
さよならが一番似合う夕暮れで出会った君と人生を書く
2021/08/09 20:20
汚れてた上司のシャツが白くなる 落とせなかった 薬指の輪
2021/08/10 19:39
落ちていくシャツを見下ろし思い出す中学二年の夏休み明け
2021/08/21 18:58
光とは夜の帳が下りる時私の声で目覚める貴方
2021/08/27 23:51
神作の私を展示しています地球です星展示コーナー
2021/09/19 15:14
白昼夢 柔い貴方と散歩する 夕立の窓 涙は雨だ
2021/10/08 22:19
進みゆく廊下の端に誰も居ず 桜が舞って一人残る
2021/10/26 07:48
成分が愛でできてる角なので脆くて痛い ありがとう母
2022/01/11 21:02
今日も死ぬにはいい日でありましたさよなら私の死骸よ浮かべ
2022/01/11 21:05
この円の中から出たら死ぬ身体貴方は永遠に錆びぬ肉体
2022/01/11 21:26
彼岸にて此岸の君と踊り酔う 此岸へ行ってらっしゃいままならぬ
2022/01/16 20:49
この橋を渡り切る意思石のよう風が吹いても攫われない子
2022/01/21 23:33
舞台にて拍手で終わるさようなら 母の言葉の次に正しい
2022/01/24 23:15
ふと読んだ本五頁の三行目 満の文字見て思い出す君
2022/01/26 21:14
百合になり死んだ私を待っていた 百年ぶりのキスに戸惑う
2022/02/16 19:47
・
これは月
入り口であり
永遠の出口でもある
これは月
・
2022/03/01 21:04
少女とは呼べぬ容姿に激怒した走れ少女よ世界を変えよ
2022/03/09 20:26
ムーミンになっても辛いよ毎日 慰められる 目を開けて行く
2022/03/09 20:28
癖なのか意図なのかなど考えず 貴方が触る耳たぶを食む
2022/03/11 22:06
「おやすみ」が解けない呪い いかないで七時歯磨きしながら起こして
2022/05/13 17:53
血が見たい、来世は蚊にでもなれるといいね
2022/06/04 21:10
その線が車輪の軸である限り ブレないめげない居なくならない
2022/06/04 21:16
暴力が僕の轍で殴られる頬の持ち主 父であり僕
2022/06/14 23:59
語るから聞けよ逃げるな覚悟しろ 軋む記憶と赤ちゃんの父
2022/06/21 21:30
雨が降る 針が突き刺すこの世にて 今 あなたの手を離すこと
2022/07/26 11:31
貼り付ける私のものであるように 剥がした跡は永遠残る
2022/08/21 00:21
一筋の闇を掴んでしまったら もう戻れないことばかり秋
2022/08/21 00:23
幸福は手を離すだけでやってきた 空白が好き孤独も好き
2022/08/21 00:26
痛みではなく理想の棘が刺さってる 反転した思想愛す
2022/08/21 00:33
秋になり夏を見つめる その時が僕らの夏が完成した日
2022/08/21 00:55
一時の名画ではなく一生の傷になりたい言葉を刺してく
2022/08/21 01:02
学校が嫌いな僕のポケットにお守りとしての歌詞カード
2022/08/25 23:55
この石を置いた僕が骨になる孫の孫が見る穿った石を
2022/11/13 22:05
肌にある傷が綺麗で好きでした 君は泣くけど今も好きです
2022/11/13 22:09
肌色が一色なんて苦しいや 赤 青 緑 君は何色
2022/11/13 22:14
点数が多い貴方が人殺し 「しても良いよ点数高いし」
2022/11/13 22:22
お別れが辛く苦しく悲しくて 繋いだ小指 根本から切る
2022/11/17 22:21
君はここの名所 首を吊って死んだ
長い首で笑う
好きだよ
2022/11/17 22:25
意味はない 名前はただの記号だよ 望まれなかった望ちゃん
2022/11/17 22:29
夜として僕を定型 星として君は流星 三時の夜空
2022/11/17 22:31
被害者の救済? それより加害者の粉砕をいつでも待ってる
2022/11/23 23:51
見つめてる視線の先が僕じゃない 愛はあげない 愛を収納
2022/11/25 14:34
真っ直ぐの線だけが僕を構成 そこの四角に丸を入れるな!
2022/12/08 21:44
溶けないで噛んだ貴方の薬指 消化をやめるためなら落ちる
2022/12/23 22:39
肌色が想像できる君はもう 差別をせずにいられないこと
2022/12/23 22:45
引導を渡してくれてありがとう その目の中で死ねた喜び
2022/12/24 00:26
手を引いて どこまでだって着いてくよ 逝かないでいて緩めないでよ
2022/12/25 21:34
この腕を引きちぎってはくれないか 貴方の首に触れてしまうよ
2022/12/25 21:39
桜と桃とあなたの頬と五時の空 一つも忘れてないわ
2022/12/25 21:44
導かれついていったら もう終わり ぼくの魂 貴方は食す
2022/12/25 21:47
冬は鬱 死ぬくらいならお鍋食べよう
2023/01/07 01:23
大切がなくてよかった 俺ひとり心置きなく自分で死ねる
幕引きが華麗じゃないと詰め寄られぼくはまだ貴方の側にいる
死ななくてよかったという告白が聞けたので死ななくてよかった
2016-2023短歌集 衣純糖度 @yurenai77
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