02 - 黙っていた理由は、「アルハラ対策」🫵
実は、私が1年間お酒禁止生活をするにあたって、一番大変だと思ったのはこれです。
「いかに誰にも気づかれる事なく、飲みの誘いを上手く断り続けられるか?」
前回お伝えしたように、ほんの2,3か月酒禁止程度だったら、多分すごい簡単に出来るんですよ。
ただ、これが「1年」という規模にもなると、話は違ってきますね。
歓迎会、お花見、納涼会、お彼岸、謝恩会、忘年会、そして新年会。
私たち大人社会には仕事・プライベート問わず、年に1、2回必ずといって良いほど飲みに誘われる機会があるかと思います。それを、いかにして「酒禁止チャレンジ中」だとバレず、かつアルコールを摂取しないよう乗り越えていくか。
アルコール・ハラスメント、ご存じですよね? 通称「アルハラ」。
人が「お酒飲めないんです!」と言っているのに、飲まなきゃ社内評価を下げるだの出世できない様にするだの脅して、無理矢理飲ませるというあれです。
今でこそハラスメント対策法は強化され、アルハラは減ったかのように思いますがそれも大手企業くらい。現在も、アルハラに悩まされている社会人は多いかなぁと思います。
少し前にSNSでこんな話がありましたね。
とある居酒屋にかかってきた電話。
「○月○日に○○名で予約している、○○株式会社の○○です。当日、私は左奥から2番目の席にいるので、私からウーロンハイを頼まれたら、ウーロン茶を持ってきてください」
という。
この話について、真偽のほどは定かではありませんが、まぁ似た様な事例が実際にあるんでしょうね。本当はお酒飲みたくないのに、それでも会社が飲ませてくるという。
要はそれを防ぐために私、ずっとずっと黙っていました。
こんな事をいったらコイツすごい人間不信だなと思うかもしれないんですけど、わたくしハイカ、前述した酒禁止チャレンジ中ときいて無理矢理飲ませようと意地悪してくる人、ぜったい出てくると思っていたんです。
たとえばですよ? 「私、ドクターストップかかってるんで」とか、女性だったら「妊娠中なので」といえば断り切れるかもだけど、これがただの「酒禁止生活中」ならですよ?
「なに、それって仕事じゃなくて自分ではじめたんでしょ? この前裏垢見つけちゃったけど、
「ありがとうございます。でも、ごめんなさい。私、そういうので自分にウソをつき続けたくないので、やっぱり飲むのはお断りしようかと…」
「は? …おい。折角のご厚意だぞ? それでも飲まないとでもいうのなら、仕事の件、どうなるか分かってんだろうな?」
↑これ。こうなるのだけは避けたかった!
こういう事例がね、世の中生きてりゃぜったい出てくると思って! だから私、ネット上でも一切酒禁止チャレンジの事は示唆せず、1人で黙ってチャレンジし続けてきたわけです。
「いや、そんな事されたらアルハラで訴えればいいじゃん。そんな所と付き合うなよ」
って思った方。世の中そんな上手くいきませんよ。だって分かります?
ただでさえ会社勤めでアルハラ被害に遭った話を耳にするのに、オファーを受けた一個人事業主なんて、もっと無理です。
ハンドルキーパーとかドクターストップとか、そういう正当なものでない限り、自己満足の挑戦を1回破られたくらいでは訴えなんて通りません。裁判所もそこまで暇じゃない。
だから私、そういう風に相手の悪戯心を刺激して、悪者に仕立て上げたくなかったんですよ。相手が取引先になるかもしれない企業様なら、なおさら。
だったらもう最初から黙って1人でやればいいじゃん! こういうのは自己責任だ! と、自分に喝を入れた次第でございます。
家族にさえ、内緒にしました。父からの飲みの誘いも断りました。父さんごめん。
じゃあ、それでも誘われたらどうするつもりだったの? って。
その時は「婦人系の投薬治療でお酒禁止されてるので」と、
まぁ、もう今では使えない理由だけどね。こうやって言っちゃっている時点で。(笑)
とにかく、この「誰にも言わずにチャレンジする事に、本当に意味があるのか?」という葛藤が、一番つらかった。
X(旧Twitter)でもブログでも、2023年は絶対誰にもバレないようにと、ひたすらいつも通りの日常を過ごしている風に振る舞い続けました。そうしているうちに、
――こんな、誰にもネット上のどこにも怖くて書き込めない日々に、一体どれだけ耐えればいいんだ? いつか、この事がバレちゃうんじゃないかと思うと心配だ。自分は今、何と戦っているんだろう? 新年はまだか? まだか!?
て、もうこの状態でした。(汗)
つい欲に負けて、ネット上についうっかり酒禁止自慢をしないか、それが怖かったです。
ある意味、アルコール依存症よりも、自己承認欲求との闘いだったかもしれない。
【つづく】
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