第5話

二人が話している間も、それは刻々と迫ってきている。

「とにかく入口に逃げ…」

「コロス…」

入口からは鉄パイプのようなものをもち、こちらに向かってくるヘルメットをかぶった男が迫っていた。

「や…やばい…これ、俺たち死ぬんじゃ?」

「…大丈夫。」

「いや…大丈夫じゃ…」

「とりあえず、離れといて。」

「え?…あ、あぁ」

言われた通り、瀬良が下がる。

「…神楽丸。」

神崎が呟くと、どこからともなく刀が飛んできた。

それは、神崎の手にすっぽりはまる。

鞘から出すと、黒い刀身に赤い線が入っている。

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