深夜のコンビニで毎度出会う美女達が定期的に酔って絡んでくる件
ALC
第1話深夜のコンビニに現れる酔っ払いの美女達
「いらっしゃいませ〜」
深夜のコンビニで僕はワンオペで仕事をしている。
アルバイトなのだが週五で平日は毎日入っている状態だ。
フリーターで休日は自由に趣味の時間に費やしていた。
そんな一人勤務の深夜のコンビニに今日も厄介な?美女達はやってくるのであった。
「いらっしゃいませ。年齢確認のボタンを押してもらってもいいですか」
本日もいつもの美女はその言葉を待っていたとでも言うようににこやかな表情で受け答えした。
「私…本当は十七歳なの…そう見えるでしょ?」
「そう見えるかは置いておきます。そうなりますとお酒は売れませんね」
「うそうそ。本当は二十歳なの。これなら見えるでしょ?」
「本当は?」
目を細めて眼の前の美女に対面すると彼女は仕方なさそうに免許証を取り出した。
「これで証明しろってことね…全く…話が通じないんだから」
嫌味のような言葉を言う割には彼女の表情は明るいままだった。
「はい。確認しました。って本当に若いじゃないですか。二十五歳って…サバ読む必要あったんですか?」
「美女からの小粋なジョークじゃん。つれないね」
「自分で美女っていうんですね…まぁ良いですけど」
「何?何か文句ある感じ?」
「いえ。全く。その通りだと思いますよ」
「ふぅ〜ん。いきなりデレるようなこと言うんだね」
「事実を口にしただけですから」
「なにそれ。つまんない。もっと可愛いリアクションを求めていたのに」
「ここはコンビニですよ?そんなもの求められても出せませんよ」
「もう少し愛想よくしたら良いじゃない」
「それが難しいから深夜のお客さんが少ない時間に働いているんです」
「へぇ〜。じゃあ今のやり取りも面倒で迷惑なの?」
「いえいえ。もう慣れましたよ。何回同じやり取り繰り返すつもりですか」
「良いじゃん。私が楽しいんだもん」
「楽しいですか?」
「うん。来栖くんを誂うのは楽しいよ」
「いい性格していますね。毎日飲んでいるみたいですけど…健康には気を付けてくださいね」
「分かってるよ。お釣りは取っておいて。じゃあまた明日ね」
女性はコンビニ袋を手にするとお会計を済ませて店を出ていく。
お釣りの二五三円を僕に寄越して彼女は颯爽と店を後にするのであった。
本日は酔っ払いのお客は彼女だけだった。
他にも僕の働くコンビニにはクセの強い美女達が客として訪れる。
何故かターゲットにされている僕は彼女たちの相手を毎日のようにしている。
そんな僕と一癖も二癖もある客の美女達との会話劇はこれからも続く。
僕と彼女らの関係はこれから変化するのだろうか。
それは今の時点では誰も知らないのであった。
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