卑弥呼 vs 邪馬台国、戦争倭人伝

鬼丸 竜馬

第一章 プロローグ ①領土とは。

 日本は島国で、今まで北や南から幾度となく様々な人種が海を越えてやって来た。列島に住み着いた人もいれば、定着することなく新たな大地へ向かった者もある。

 

 渡来人が住み付いて家族を作り、家族が歳を重ねて氏族になる。氏族の数が増えて部族になり、部族が国を建てて民族と成る。


 しかし、運良く住み付けたとしても、いつまでも同じ場所に住み続けられる、とは限らない。


 部族や民族が、愚かな意見の違いで憎しみ合い、住み慣れた土地を奪い合う。

 

 勝った方がその土地を取り、負けた方は、その場所から逃げるか、奴隷になるか、それとも殺されるか。

 

 戦を逃れて来た部族でさえ、住み慣れて落ち着くと又、土地を巡って新たな激しい争いを始める。

 

 どんな部族が出来て、どこからどこへ移って行ったのか。部族の墓を辿ると、今迄見えていなかった歴史が、新たに見えてくる。


 2500年以上にわたり、幾つもの民族が、戦争と統一と下克上の歴史を重ねて、今の日本の国と日本人の国民性を形作っている。


 大人しくて優しいが他人に意地悪、と言われる今の日本人には、かつての縄文人が持っていた温和な性格に、中国人の闘争の遺伝子と匈奴の好戦性が、怪しくも混じり合わさっているのだろうか?


 弥生時代以降、どこからどんな渡来人が来て、いかに激しい戦争を起こしたか?

 戦争の後で卑弥呼が登場し、果たして平和な時代を迎える事が出来たのか?


 西暦57年に倭奴国と名乗ってから、倭国や大倭国、更には大和国と名を変えて、西暦700年頃に日本国と名乗る迄の、和の国の戦争物語と政権争奪の歴史を書き、戦争を防止するための方法を考えたい。


 人間は何故、戦争をするのか。

 領土とは何か、国とは何なのか。

 国と国の連合に、効果はあるのか。


 平和な世界を作る、唯それだけなのに。

 現在までどうして、達成出来ないのだろうか。

 今後、何をどうしたら、戦争を防げるのだろうか。

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