お化け屋敷
「やだー雰囲気凄い。たっくん、私怖いよー」
「……よし。怖がるな怖がるな。大丈夫だって、こんなの全部作り物なんだから」
「暗くてよく見えないしー」
「お化け屋敷ってそういうもんだろ。早く進もうぜ」
「あの人形とか今にも動き出しそうじゃない?」
「動かなくちゃ始まらないって」
「もー、嫌なこと言わないでー」
「うわぁ! びっくりした!」
「もうやだー驚かさないでよー」
「あーびっくりした。あのお化け役の人、かなり雰囲気出てないか? もしかして本物だったりして……」
「ちょっとやめてよー、私こういうの苦手なんだってー」
「いや、そんなことないだろ。そうは見えない」
「何それどういう意味? ちょー失礼なんですけどー」
「あはははは、だよな。大丈夫、大丈夫。さぁ早く先に進もう」
「待ってよー、置いていかないでー」
「さっきのお客さん、ずっと1人でブツブツ言ってたな……。もしかして何か見えてるのか……? まさか本物が……?」
「よし! すごく怖かったけど、ずっと独り言を言い続けることで恐怖を誤魔化しきったぜ!」
「え? たっくん……? 私が見えてないの? 私の声が聞こえてないの? …………。そうか……。私はもう…………」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます