お風呂事情

 風呂とは、私にとって非常に面倒である。(りあん・あまね)


「ふざけていないでさっさと入るぞ。日が変わる。」

「ふぇーい。」

 お風呂に入ってしまえばいいけれども、そこまでの道のりが険しい。そう、入ってしまえばいいのだ。


「シャンプーするぞ。」

「うん。」

「背中流すぞ。」

「はい。」

 と、全て有栖が面倒見てくれる。洗顔だけ自分でやればオッケーだ。

 良く、「彼氏とお風呂に入るのはいろんな処理が見られて嫌です。」みたいな記事を見かけたが、彼氏にやってもらえばいいんだよ。有栖は彼氏じゃないけど。


 つるりん、と効果音がなりそうな璃杏を見つめ、満足気にうなずく。湯舟に放り込んで、自分を洗い始める。

 ここまで甘やかしていいのか、というご意見がありそうだが、構わない。璃杏はこれまで全て自分でやってきたのだ。これから日々の入浴を多少さぼろうとて何も問題ない。そして、俺が楽しい。


 お互いに幸せに過ごせれば、それでいい。(ありす)


 当然のようにドライヤーもしたのも有栖。24時就寝。

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