ハロウィンの仮装した女性声かけられたら、仲良くなりました?!
ココア
第1話ハロウィンでの出会い
俺の名前は橘恭弥。20歳で大学生活をエンジョイしている学生。友達はそこそこいる。ただ彼女いない歴=年齢なのでそこに関しては悲しく感じる。だが今日はハロウィンで男友達と来ていて、楽しそうな一日が待っている予感がする。
夜になるとみんな街で仮装などしているが無論俺もしている。折角ハロウィンなのだから仮装ぐらいはする。
『今日はナンパして彼女作るぞーー!!』
と言っているのは郡武尊、俺の高校生からの友達で大学の学部も一緒ということもあり今でも仲良くやっている。
『いや、流石に合コンとかじゃ無いから難しいだろ。』
『俺の気に入った相手を街の中から見つけて絶対に仲良くなってやる。』
『もしそうなれば俺はどうするんだ。』
『そん時は恭弥も一緒作れば良いじゃねぇか。まぁでも俺が先作ったら遊んでくるけどな。お前をほってでもな。』
多分今、俺は顔が引き攣っていることだろう。まぁ武尊は昔からそうなのだ。武尊はとてもモテる。顔も良し、頭も良し、おまけに運動もできると思うと神様は理不尽だと思う。だがそう思っている時に武尊は女性に声をかけている。彼はヴァンパイアの格好をしておりとてもカッコよくどんな女性でも落ちそうだ。そうしていると女性グループを連れて来て、
『俺ナンパ成功したわー笑。俺この子達と遊びに行くけどついてくるか?』
『今日は疲れたから帰るわ。明日も講義があるからあまり遅くまで遊ぶなよ。』
『流石恭弥だな。やっぱり持つべき友はこういう奴だよな。分かってるよまた明日なぁー。』
と言うと明るい光の方へ進んでいくのが見えた。じゃあ帰るかと思ってしばらく歩くと、
『あのーすいません。』
と声をかけられたのだがその女性は周りが見えなくなるほど美しい姿だった。髪はしなやかで唇は真っ赤でそれでも少し化粧は薄めでほぼすっぴんと言っても良いほどだ。けどまるでその魅力によって包括されるかのような美しさによってその女性しか見れなくなっている。
『どうかしましたか?』
『良かったらこの後一緒にお酒でもどうですか?もし嫌なら断ってもらっても構いませんよ。』
俺は悩んだ。家に帰ってゆっくりゲームして、本でも読んだりしようと思ってたけど、本当に悩んだ。例えるなら冷奴に醤油かポン酢かを悩むぐらいに。無論でも俺はポン酢派だ。悩んだ結果...
『かんぱーい!』
『かんぱい。』
言うまでもなくついていくだろう。でも俺実際コミュ症であまり話すことが出来ないためいつもはこういう食事の誘いはほとんど断って来たのだが、どうしてこの女性が俺を誘ったのか、俺はどうしてあの瞬間惹かれてしまってのかなどと色々知りたいことが沢山あってついて来た。でも一番の理由は奢ってくれるということだ。やっぱり無料には勝てない。みんなそーだよね?
『自己紹介するね。私は白雪凪だよ。21歳だよ。大学は白花大学の文学部だよー。』
『同じ大学ですね。』
『そんなこと知ってるよ。だって今日のナンパも狙って君にしたんだよ。』
『なぜ僕なんですか?僕は別にあなたの事を知っていないですけど。』
そう言っていると彼女は少し怒ったような表情でいる。正直に言うと、可愛いらしい。だってほっぺが膨らんでいるからね。
『凪って呼んで。それ以外だと私もう話しない。』
プイッと横を向いた。本当に可愛い。
『分かりました凪さん。で、なんで僕が凪さんに誘われたのですか?
『さん付けも不服だけどまぁいいよ。いつか呼び捨てにしてもらうけどね。君は一年前に私を助けてくれたんだよ。』
はて、俺はこんな可愛い女性を助けたのか記憶力はいい方のはずだが?
『そんなことあったみたいな顔してるね。一年前ぐらいに私はナンパされてて何回も断ったのにしつこくてね。そこで恭弥くんが助けてくれたんだよ。』
そんなこともあった気がする。でもその時はゲームをしたかったから名前を聞かれても言わずに帰った記憶がある。
『その時から君とともだちになりたかったの。けど、どう話しかければいいかわからないから武尊くんに手伝ってもらったの。』
だからあいつなんか無理やり行こうとか誘われたのか。あいつにしては妙にしつこいとは思っていたがそういうことか。
『そうなんですね。だから食事に誘ってくれたのですか?』
『そう言うことだね。今日は私の奢りだからなんでも頼んでよ!』
『生中二杯お待ち!!』
頼んでいたビールが来た。そう入った店は高級料理店とかではなく居酒屋である。雰囲気はわいわい騒がしく周りがやっているがこの雰囲気は嫌いじゃ無い。
『そういえば恭弥くんはビールで良かった?ワインとかの方が好きだった?』
『いえいえ、ワインも好きですけど、ビールも好きですよ。』
『それなら良かった。そういえばLINEとかしてる交換しない?』
『いいですよ』
俺は人生で初めての女性と交換してしまった。
とても嬉しい。しかもこんな可愛らしい先輩からり嬉しく無い男子はいない。てかそれ以外は人間じゃ無いなにかだろ。
その後はいろんなことを話した。趣味や大学でのサークルのことなど。因みに俺はバイトを掛け持ちしているために入っていないが凪さんもそうらしい。でもお互い切羽詰まっているようなことは無く互いに貯金をしているということだ。
『そういえばなんで凪さんは女神の格好をしているのですか?』
『私も仮装がしたかったからね。どう似合ってる?』
『とてもお似合いですよ。そりゃ沢山ナンパもされますよね。』
『そう言ってもらえると嬉しいね。ありがとう。』
『事実を言ったまでですよ。』
などと言っていると顔が少し赤くなっているのに気がついた。お互い三杯ぐらい飲んでいるのでそれはそうなのだが、だとしてもさらに赤くなったように見えた。
『照れてるんですか?笑』
『照れてないし!ただお酒で顔が赤いだけだし!てかもうこんな時間そろそろ帰る?それとも二次会行っとく?』
また難しい問題が来た。普通にいい人だったし普段なら飲みに行っていたかもしれないけど明日は生憎、学校があるのでしかも武尊にあんなことも言ったし、遅れるわけにはいかないのである。だから、
『明日大学あるのでまた今度誘ってください。いつでも待ってます。』
『またお姉さんから誘ってあげるよそしてナンパから助けてくれてありがとう。』
『いえいえ困った時はお互い様です。』
そういう終わると凪さんを駅まで送り届けて、一人で家に帰るのであった。すると凪さんからLINEが来て、
『また明日も会おうね!おやすみなさい〜!』
と言って今日の二人での仮装の写真を送ってくれた。本当に可愛いらしい人だなー。それと俺の仮装はキョンシーです笑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます