異世界にはアイドルが必要です!
taki
プロローグ
「まもなく開演だ。みんな、準備はいいな?」
剣と魔法が織りなす異世界の地で、スーツ姿の俺は6人の少女に声をかける。
「はい!」
「余裕~」
「任せて」
「当然でしょ」
「がが、頑張ります!」
「無礼な、私を誰だと思っておる」
最後の1人をの除き、俺に強くて優しく、芯のある目を見せてくる。
俺は頷いた。これなら大丈夫だ。
魔法で作り、魔法で動かした仮説のステージが宙に浮かぶ。
俺は少女達を見、大声で送り出す。
「さぁ、楽しんで来い!」
アイドル達がステージへと駆け上がる。
パッ、とステージが眩いライトに照らされる。
大地を揺らすほどの大きな声援が湧く。
そう。
女神からチート能力を貰った地球生まれ地球育ちの俺は、チート能力とスマホ、地球で学んだ知恵を使って、異世界にアイドルという概念を生み出した。
「さぁ、歌え。俺のアイドル!」
――――話は、数か月前に戻る。
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