いけいけ勇者様62

最上司叉

第1話

「あの薬も効かない…暗黒の勇者も勝てない…どうすれば言うことを聞かせられる?…そうだ!」


【ガチャ】


「きましたか」


「…」


勇者は暗黒の勇者に連れられ白衣の男の研究室にきた。


「黙りですか、どこまで耐えられますかね」


「?」


「分からないと言った顔ですね、おい連れてこい」


【キィ】


勇者は奥の部屋へ続く扉の方を見た。


「!!ま…っ」


勇者は魔王と言いかけたところを暗黒の勇者に押さえつけられた。


魔王は大丈夫なのだろうか?


勇者が押さえつけられているのに魔王は顔色ひとつ変えない。


魔王は操られてるのか?分からない。


「顔色が変わりましたね」


白衣の男は嬉しそうだ。


「この女が傷つけられたくないなら大人しく言うことを聞いてもらいましょう」


魔王は何かの薬を打たれているのかまたは演技なのか分からない。


「…」


「どうしたんですか?嫌なら…」


「待てっ!分かった」


「初めからそう言えばいいんですよ」


白衣の男はニタニタ笑いながら勇者の手錠を外した。


「おい」


勇者にご飯と装備が用意された。


「…」


勇者は急いでご飯を食べて装備を整える。


「用意できましたか」


勇者に1枚の写真が手渡された。


「まず始めにこの男を殺して貰いましょう」


写真の男は何処の誰かも分からない。


だが分かることはこの男は白衣の男にとって邪魔なのだ。


この男を殺しては駄目だ。


その時魔王が何かブツブツ呟き始めた瞬間勇者たちのいた建物が吹っ飛び粉々に崩れた。


「…」


ガラガラと瓦礫をどけ勇者が立ち上がった。


勇者は魔王を探す。


「こっち」


「?!」


勇者は声のする方へ向かう。


すると勇者は後ろから口を塞がれその場に倒された。


「!!」


勇者は抵抗しようとした瞬間声が聞こえた。


「静かに」


その声は聞き覚えのある声だった。


勇者は大人しくした。


「助けにきました」


「あぁありがとう」


勇者は小さい声で答えた。


「仲間の皆は?」


「勇者以外は用がなかったみたいです」


「そうか…」


勇者は一瞬皆死んだと思った。


「皆無事です」


「!!良かった」


「皆眠らされてました」


「皆は何処にいる?」


「勇者の住む国の王様に保護されてます」


「そうか、それで俺たち4人でこの国を潰すのか?」


「いえ、もう少しで頼もしい助っ人が来るはずです」


「助っ人?」


勇者と2人組が話してるその時怒り狂った白衣の男が瓦礫の中から出てきた。


暗黒の勇者と一緒に。


「何処です!出てきなさい!」


「呼んだかのう?」


「!!」


白衣の男は驚き空を見上げた。


【ゴォォ】


ドラゴンの女は龍の姿に変わり空から火を吹いている。


「くっくっくっドラゴンか、捕まえなさい!!」


暗黒の勇者がドラゴンの女に一斉に襲いかかる。


【キィン】


【ズダダダ】


勇者と2人組が暗黒の勇者に襲いかかる。


【カァン】


【ガン】


【ピシッ】


暗黒の勇者の鎧が壊れる。


暗黒の勇者が陽の光に晒される。


「ぎゃぁぁぁぁああああ」


「使えませんね」


白衣の男は仲間を失ったのになんとも思っていない。


「まぁ実験台はいくらでもいますからね」


「!!」


勇者は白衣の男に怒る。


勇者が白衣の男に切りかかった瞬間白衣の男は煙幕を使いどこかに消えた。


まだ白衣の男との戦いは終わらない。


魔王のことも心配だ。

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