~🌻夏🌻~※2023年の詩です。

第29詩「月に恋焦がれて」恋愛詩🌟ココア共和国2022年10月号佳作

 赤く燃える太陽にひまわりは、恋破れ火傷を負ってしまった。

 夜になりそれを癒し、慰めたのは月。月に恋したひまわりの精。


 ――月さん、月さんならあたしを優しく包んでくれる?――

 月の精は、穏やかにうなずく。

 嬉しいあたしは、優しい月さんの妻になりたいの。


 月の精はその告白に驚いた、月は受け入れたが…

 そなたが望むならただし、ぼくとは夜しか会えない。

 雨の日や月が雲に隠れてしまったら会えないよ。それでも良いのかい?


 問いかける月の精、うなずくひまわりの精。

 それからひまわりの精は、月の精の妻になって

 暑い日中をひたすら耐えて夜には、夫の月の精と会うようになった。


 曇りや雨の日もひまわりの精は、会えない時間を待ち続けて

 ふたりが会えた日には仲間のひまわり達は、彼女の心に応えて一斉に

 月の方を向き、月光に照らされ金色に光ってふたりを祝福した。


 そして…決して結ばれないと思っていた、ふたりの間に子が生まれた。

 ひまわりの精は神様と約束を交わした。

 毎年生まれ変わり、この子と月の精を愛すると。

 神の御前でひまわりの精と月の精は、誓いのくちづけをした。



 🌛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・🌛

 最近、あちらの自主企画でこの作品を元にした小説を書きました。

 詩と小説ではこのふたりのイメージが変わるのは、なんでだろう?

 詩の投稿雑誌にも出した詩です。


 ※2023年の詩です。


 小説版

 https://kakuyomu.jp/works/16817330662078643498

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