第28詩「梅雨の日の出会い」恋愛詩

 パラパラ 雨音あまおと響く。

 雨宿りのカフェの軒下のきした

 人が次々と行きかってゆく。

 それを見送る私、サラリーマンも学生も皆急ぎ足ね。

 雨が止むのを願い、空見上げる。


 パラパラ 雨音響く。

 雨宿りのカフェの軒下。

 人ごみの中 一人の男性が近づいてきた。

 ぶっきらぼうに傘を突き出して

 戸惑う私に優しい眼差し向けた。


 傘を受け取る私に、名も告げないまま、彼は行ってしまった。

 冷えていたこころに温かい、湯のようなものが流れ込んでゆく。

 この気持ちは何て言うのかしら?


 次々とつぼみだった花が、咲いていくようなこの気持ちは。

「また逢いたい」

 願いを込めて、彼の背中が消えていった方をじっと、見つめた。


 パラパラ 雨音響く。

 雨宿りのカフェの軒下。

 雲間から日が差し込んできたわ。

 こんな出会いがあるなら、ゆううつな梅雨の日もいいかもね。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今年は梅雨が明けたのか、明けなかったのか

 分からないうちに夏になりましたね。

 すっかり、この詩を投稿するのを忘れていました💦


 ※2023年に投稿した詩です。

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