第38詩「空色の風」自由な詩
草笛を吹きながら森の声に耳を澄ませば 聴こえてくる木々の吐息
懐かしい風の匂い 雨音がポツポツと空には雷鳴が響いて
土砂降りの雨になっても 戦いの中、緋色に染まった手のひらは
もう、既に清くはなくて 大地の鼓動も草の息吹も確かに感じているのに
この虚しい気持ちはなんなのだろう?戦い疲れて傷ついて
それでもまだ、立ち上がりおもむく者を包み込むのは、空色の風
草笛を吹きながら涼風をこの身に受ければ感じられるはず
小川のせせらぎと水の清らかさ 森の命が、木々の命が
全ての息吹と重なる 戦いの中 緋色に染まった手のひらはもう、既に清くはなくて
懐かしい友、今も耳に残る あのささやきが「生き抜いてくれ」と
最期の
そっと、仰ぐのは、憎しみさえも溶かしてゆく、抜けるような青い空
それでもまだ、立ち上がりおもむく者を包み込むのは、空色の風
闇の足音が近づいてくる 自然よ、木々よ、我に力を
どんな卑劣なことや裏切りがあっても人が好きな限り信じ続けよう
大地に響けよ この星に息づく唄 光と闇と共に守り続ける
優しさと強き心と温もりを抱いて
戦場におもむく広い背中は仲間を守り 慈しむ姿
暖かさの中に厳しさがあるそんな涼やかな戦士
それでもいつも吹き抜けてゆく 空色の風
旧詩
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