おとぎ話の灰色

おとぎ話の灰色よ


現実世界の虹色よ


悲劇の赤が降り落ちて


喜劇の黒が染みてくる


あなたの青い血と私のドドメ色


輝くほどの逆さま


唸るほどのお互い様


コップ一杯の憎悪とお腹いっぱいの愛


悪意で動くロボットの群れが電車の中ですし詰め


おとぎ話の灰色よ


未来の世界のバラ色よ


嘘つきの舌を抜け


若者たちの夢を砕け


粉になるまで粉々にしてお酒に混ぜて飲み下せ


飲み下して眠れ


虹色の夢を見てまっさらな朝まで眠れ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

痛詩集 甘栗ののね @nononem

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る