第28話 服屋と本屋でイチャイチャ
「さて、どんな服があるかな」
「少しワクワクしますね」
私は西園寺との初デートに心震わせ、最初は服屋へと入っていった。
「時雨にはちょっと大きめのパーカーとか似合いそうだね」
「でもちょっと不便そうですね」
「おー、似合ってるぅー。さっきのパーカーよりこっちの方が良さそう」
「こういうお嬢様っぽい服装は西園寺さんの方が似合ってそうですけどね」
「これもいいね」
「それ水着ですよね」
「夏休みには時雨に着てもらおうかな」
「胸の無い私がどうやってそれを着るんですか?」
「……ごめんね」
「下着も売ってるじゃん。品揃え良いね」
「下着も買うんですか?」
「時雨に似合う下着無いかなって思って」
「私は必要ないです」
「私の目が必要としてる」
「でもあなたの目は必要無いみたいですね」
「返しが怖すぎるよ((( ;゚Д゚)))」
「あははっ、結局いっぱい買っちゃった」
「たくさん持ってるんじゃなかったんですか?」
「こんなんなんぼあってもいいですからね」
「一体どこの芸人ですか……」
「次はどこ行く?」
「次は本屋にしませんか?」
「いいね。すぐ行こう」
「徒歩で来た!」
「それは自転車で来たときに使いましょうね」
西園寺さんはいつもより少し、いや、かなりテンションが高い。
西園寺さんも私との初デートを嬉しく思ってくれてるのかな?
もしそうなら私も嬉しい。
「たくさん本あるねー」
「逆に少なかったらそれはもう本屋じゃ無いです」
「時雨はどんなジャンルの本読むの?」
「何でも読みますよ。ミステリー、恋愛、色々です」
「私はあんまり読書は好きじゃないなー」
「でも部屋にたくさん本ありますよね」
「ほとんどの本に手つけてないよ」
「……」
「これを時雨に読んで欲しい」
「……ふむふむなるほど」
「興味湧いた?」
「主従関係の恋愛を叩き込むつもりですか?」
「……嫌」
「仕方ありませんね。読みます」
「じゃあこれは私が買っとくね」
「ありがとうございます」
「本も結構買っちゃったね」
「服を入れた袋に入れておきましょう」
「荷物は私が持ちます」
「ダメ。自分の荷物は自分で持つ。私の可愛い時雨に荷物持ちなんてさせられないよ」
「かっこいいこといいますね」
「今日初めて時雨から称賛の言葉をかけられた気がする」
「週1くらいで十分です」
「お、もう12時前だね」
「そろそろフードコートに向かいましょうか」
「うん、そうしよっか」
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