嫉妬深い彼女は、勘も鋭く浮気もお見通しなのですっ‼︎

猫の集会

温もり

 クリスマス

 

 オレは、彼女であるカノンと部屋でイチャイチャをたっぷりとした。

 

 何度も抱きしめあって愛をたしかめあった。

 …

 のだが、彼女はもうこの部屋にはいない。

 

 彼女とは、遠距離恋愛をしている。

 オレは彼女よりも一つ年上で先に上京した。

 そして彼女も来年卒業して上京する予定なのだ。

 

 でもさ、やっぱり…

 さみしい。

 …

 

 クリスマスが終わるともうイルミネーションもなく、お正月モードにはやがわりだ。

 

 

 もっとカノンとイチャイチャしたかったな。

 

 ま、でもあと数ヶ月もすればオレはカノンと同棲するのだ。

 

 だから、あと数ヶ月…我慢、我慢と自分に言い聞かせた。

 

 

 んだけど…やっぱりさみしいよねー…

 

 

 

 

 そんなとある寒い冬の夜、オレはとある出会いをしてしまった。

 

 どうやら、帰る家がなく困っているようだったのでその子を部屋に招いた。

 

 その子は、とてもオレになついてくれた。

 

 

 温もり。

 やっぱり温もりがオレには足りない…。

 

 だから、その子を抱きしめた。

 その子は、とてもあたたかかった。

 

 嫉妬深い彼女は、きっと…きっと話したらヤキモチをやくだろうな。

 

 

 って思っていたら、彼女であるカノンからの電話がさっそくなった。

 

「ヤッホー‼︎クリスマス会ったばっかりだけど元気?」

 と。

 

「あー、うん。元気だよ。」

「早く同棲したいね!そしたら、ずっと一緒だもんね。だからそれまで浮気しないでね」

 

 ギクっ。

 

「あー…、うん。そりゃ…もちろんだよ…」

 

 …

 

 嫉妬深いし、勘も鋭い彼女…。

 

 

「ねぇ、なんか…なんかわたしに隠してることない?」

 

 …鋭すぎる。

 

 ここは、もう正直にいうしかない。

 

「実は…この子と今暮らしてて。」

 と、カメラ設定にしてみせた。

 

 …

 

 シーン

 

「あのー…カノン?見えてるよね?」

 

「うん。名前は?」

「ユキちゃん…」

「女の子なんだね」

「はい…」

 …

 

 シーン

 

 気まずいって‼︎

 なんでダンマリするのよ⁉︎

 

「カノン…この子すごくいい子なんだ。だからカノンもきっと…」

「ふーん。とりあえず来週そっちいくわ。絶対にっ‼︎」

 と言われた。

 

 

 

 そして、カノンが朝イチでやってきた。

 

 

「ハヤト‼︎あの子どこ?…ってかハヤト…もしかしてあの子と一緒に寝てた?」

 

 …

 

 オレをみるなり、一緒に寝ていたことを察知するカノン。

 

 バレてるー。

 

「あ、はい…寝ました。」

 

「で、どこにいるの?」

「あの…オレの布団に…」

 

 カノンは、オレの布団に一目散に向かい

「や〜、かわいい♡独り占めとかずるいよね〜」

 と、その子を抱きしめスリスリとした。

 

 カノンにこたえるようにその子は、

「にゃ〜ん」

 とないた。

 

 

 そう、カノンは猫大好き人間なのでありました。

 

 そして、オレの服についていた毛を見て一緒に寝ていたと察知したようなのだ。

 

「カノン〜、オレにもハグー♡」

「はいはい♡ユキちゃんもおいで〜♡」

「にゃ〜ん♡」

 

 と、三人仲良くハグをしたのでありました⭐︎

 

 

 おしまい⭐︎

 

 

 

 

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