おばちゃんの一人旅日記
鹿嶋 雲丹
第1話 一人旅・計画!
令和五年の年末は。
約二十年ぶりに東北の実家に帰省するぜ!
私が車を運転して、少しでもお金を浮かそう……
えっとレンタカー予約して宿とって……
よし、準備オッケー!
え? 雪で危ないからよしてくれ?
そ、そんな……
いやでも、お父さんがそう言うなら仕方ないか……
せっかく予約とったけど、レンタカーキャンセルして、宿をキャンセルして。
あーあ……ロングドライブ、密かに楽しみにしてたのにな……
それに、年末のお休み、もう会社からもらっちゃって三連休じゃん。
滅多にないよ、三連休なんてさ。もったいな……
ハッ!
そうだ、一人旅!
一人旅しよう!
注1:鹿嶋はこうと決めたら行動が早いです。
新幹線は疲れるから、移動はローカル線がいい。
ローカル線。といえば例のアレ。
そう。青春18切符様のお出ましである。
その名は青春18切符。
18、と名前についているが、使用者の年齢制限はない。
単に販売期間を大学生の休みに合わせている、というだけで。
それなら! 48歳の私も超お得に遊べるじゃん!
JR線だけだけど、乗り降り自由、しかも五回も使える!
なんて太っ腹なチケット!
ありがとうJR!
これで遊び倒そう。
私はそう決めて、とりあえず浜松に宿をとった。
ちなみに、なぜ浜松にしたのかは、自分でもよくわからない。
計画を練り倒すのは、何十年ぶりだろうか。
いやあ、楽しい楽しい!
ん? 掛川? 掛川……なにかひっかかるな……なんだっけ……って、ああ! 思い出した!
憧れの地、掛川花鳥園!
注2:鹿嶋は大の鳥好き(見る方も食べる方も)である。
掛川花鳥園は掛川駅から徒歩圏内にある。
しかも! 美味しい海鮮が食べられるお店が近くにあるじゃないか!
か・い・せ・ん……(BGMはシャバダ〜なアレ)
それは、絶対に外してはならないキーワード。
もちろん口コミはチェック!
やばい、絶対に行く!
さらに時間に余裕があれば、駅の反対方向にある掛川城にも行けそうだ。
これは一石二鳥ならぬ三鳥……垂涎ものだぜ……
浜松にとった宿のチェックイン時間は17時。
ディナーは、鰻かハンバーグか餃子を食べよう。
ああ、胃袋が三つ欲しい……
うひゃうひゃしながら、会社で一人旅をすると言いまくっていたら、なんと地元が浜松だと言う方がいた!
なんだとぉお! これはもう運命としか言いようがないぜ!
運命の人「やっぱ浜松に行くんだったら、鰻を食べてほしいな。あと、掛川城近くで抹茶ソフト」
神か、あなたは。
絶対言う事ききまぁす!
さて、問題は二日目の旅程である。
やはり浜松に行くからには、浜松城と元城町東照宮には行きたい。
運命の人も、東照宮はパワースポットだから是非行って欲しいと言われていたし。
あと外せないのは、富士宮駅から徒歩で行ける『富士山本宮浅間大社』。
注3:鹿嶋は大の富士山好きである。
大好きな富士山を間近で見られる上、お参りまでできる!
そして、あわよくば憧れの御朱印帳なるものも手に入れたい!
さてすっかり鼻息が荒くなったところで、その後はどうしようか。
身延、甲府、三島、熱海、小田原。
見どころはたくさんあるが、なにせ時間がない。
私は色々考えた末、浅間大社からバスに乗って白糸の滝を見た後、甲府に出ようと決めた。
バスの本数が少ないから、バスの発車時刻は正確に把握しておかないとな。
私はわくわくしながら、バスの時刻表をダウンロードしたのであった。
※第二話に続きまーす!※
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