たとえ消えていても

狐の欲望

大切な記憶を後世に広めるように


1人の年老いた中年男性キャラが協会跡にやってきて後ろから数人足音が聞こえてきた場所を振り返ると子供達があの本聞かせてと言わんばかり


おやおや?どうしたんだい?。。。。今日もその本を聞きに来たのかい。。。もちろんいいとも!。。。では早速。。。『昔むかしあるところに人と竜族が共に生活をしていたそうな。。。ところが悪い人間が竜族の縄張りを荒らしそれに気づいた竜族は怒りに買って村じゅうを焼き払ったそう。。。数日後何も知らない旅人が村に訪問したところ人影も居ない荒れ果てた姿だったがその目の前に真っ黒に染まった黒い竜が旅人の前に近づき威嚇をして追い払っても次の日も反抗をしても痛みを感じないのかひたすら優しさだけを届けてくれる。。。。いつしかその竜は。。。旅人の行いを真似するように。。。喜んだり悲しんだり良き相棒だったが。。。。人はいつか死ぬ運命だと知ってしまった竜は。。。。その人間に恩返しをしたいと。。。。旅人が居ない隙を見計らって人に化けたり言語を覚えたりを繰り返し、数年後。。。その竜は旅人の前にカラフルな花束を用意し渡した後、翼を広げて何も言わずその場から消え去った。。。その後の彼の姿は幻なのか否か。。。全ては謎に包まれるのであった。。。。』。。。。はい、おしまいっと。。。もしその黒い竜が出たら怯えず接してほしな。。。

竜は悪いことばかりするイメージかもしれない。。。でもね。。。竜より人の方がもっと怖いんだよ。。。君たちももし辛いことがあったら私のところにおいで?なんでも聞くからね。。。。。気をつけて帰るんだよ。。。。



子供達の背中を見送った後1人になり


なぁ。。。今。。。お前は。。。どこに。。。居るんだよ。。。。消えないでくれよ。。。。


今まで楽しく遊んでたのになぜ消えてしまったのだと。。。思っていたら1人の幼い竜族が過ぎ去ったのを見て思わず懐かしい姿とともにその影を追う。

するとそこにはありがとうという文字が壁全体に書かれそれと誰かが置いて放ったらかしされたひび割れた龍の卵がぽつんと壁側に置かれていた。その近くには乱雑に書かれた文字があり読んで行くと


[これを見ているということは、ぼくはその場には居なくなってる事になると思う。。。君の事何も言わず離れてしまった事はごめんなさい。。。ぼくは生まれてから体が弱く強くなくて他の竜より成長が遅かった事もあり孤独のまま亡くなるんだろうなと思っていたら1人の人間と出会って楽しくて本当の事を言えなかったでも消える前に僕の力を振り絞って願いを込めたそれは近くにあるものがぼくの1部。。。だからたとえ離れてても想いは一緒の限り常に傍にいるから]


とそれ以上の分は止まっててじゃあひび割れた卵はもしかしてと想い体ごと温めて数日後小さな赤い龍が出てきて嬉しさのあまり抱きしめてしまった。。。。また会えるなんて嬉しく泣いていると心配するようにスリスリと励ます様なそんな素振りだった。


そうだ名前はカリヤにしよう!今日からカリヤだ覚えたか?!と囁きつつともに生活は始まったが時が経つにつれて育ててくれた男性は年老いていて育てる力もなくその次の年には森の中に墓が1つその男性はそこに眠っている。


少年まで大きくった赤龍のカリヤは言葉も喋れてちょこちょこ墓にお供えというものを置いて人目をよけ洞窟に戻っていった。


大事に育ててくれた男性に感謝と共に悲しみもあるがそれを活かして次自分なりに生き抜くために勉強始めるかと遠くの森まで旅をすることにし始めた。。。。。

































ねぇねぇ、皆?俺の過去の話聞きたい?






















赤龍ぐらいの小さい人間の子やドワーフの子など色んな種族達が輪になって囲んでいた。

でっかい切り株を椅子に色んなことを話した。。。。楽しかった思い出悲しかった思い出全部























後世に俺の知識を広めたいな。

いつかは消えてなくなるその日まで


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