りんご飴から始まる物語

TYATAMA

りんご飴から始まる物語

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1月1日 新年朝 神社にて


「おはようございます。莉穂さん」


「おはよう。そして、あけましておめでとう。」


「そういえばそうでした。明けしておめでとうございます。今日は、朝から、屋台を出すんですか?」


「えぇ、今日はたくさんの人が来るでしょうし。」


「そうなんですね。」


俺は、花崎嵐。ここ、りんご飴屋の、見習である。そして、彼女は、雨衣莉穂。ここの店主だ。


「今、色々作ってるけど、一つりんご飴いる?」 


「え、いいんですか?なら一つもらいます。」 


「どれがいい?」


「そうですね。この黒いりんご飴で」


俺は、りんご飴を莉穂さんから受け取った。


「そういえば、ここって、りんご飴の色がたくさんあるんですけど、何故ですか?」


「それはもう決まってるじゃん。私、りんご飴の色をたくさん作って、研究してるからさ。そうだ、人に話すのは、初めてだけど、その人のプライバシーにかかわらないくらいで、色んな種類を売る決断になったお話を教えてあげる。」

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