第2話 幼少期の一番古い記憶

生まれも育ちも日本の筆者

3歳頃まで絵本が大好きで本屋に行くたびによく親に新しい絵本をねだっていた。

3歳で幼稚園に入園

子どもなのもあり、外で遊んだり、絵本を自由に読んだりと自分にとって楽園だった。

園庭遊びが終わり担任の先生が人数を数え始めた。


「18、19、20。全員居るわね」


そういう先生に私は手を上げ


「先生、あと5人お友達いるよ?」


と声を掛けた。

担任の先生はもう一度数えるも人数は変化なし。

気のせいだよ、と言い教室の中に入っていくも窓の外を見てまた声を掛けた。


「先生、外にいる子達中入りたいって泣いているよ?なんで入れてあげないの?」


その言葉に担任の先生は副園長に相談し、園庭を副園長が改めて見たが誰もいなかったとか

同級生はなんのことか分からなかったのか気にする様子なく遊んでいた。

その日の帰りに担任の先生が母にこう話した。


「結ちゃん、どうも同級生以外にお友達5人いるって言い張るんですよ。イマジナリーフレンドとかですかね?」


そう聞く先生に母はあっちゃーと言う顔で額を抑えたそう


「気にしないでください、あの子には私が話しときますので。」


そう母は言うと私の手を引き幼稚園を出て歩き出した


「結、園庭に誰かいたの?」


幼稚園から出てしばらくしてから母に問いかけられ首を縦にぶんぶんと振り


「そうなの!5人もいて、中に入りたいって泣いてたのに先生入れてくれなかったんだよ?」


それを聞けば母は立ち止まり私の肩を持ち真剣な顔でこう言った


「それは結にしか見えてない人たちだったの、他のお友達も先生も怖がらせちゃうからもう言っちゃ駄目よ。あと話しかけられてもお話しちゃ駄目。」


それに納得できずなんで、どうして!と母に聞いたら


「結が視たのは生きている人たちじゃないから、七歳までは神の子と言うけども連れて行かれたら困るわ。」


とどこか困ったような顔で言ってきた。


それが私が初めて視た幽霊と呼ばれる人達だった。

今でも覚えているが普通の服に普通の人達に視えたが、足はなかったと記憶している。

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