第四百九十六話 来週のとある予定

 因みに、フランソワーズ公爵家からはギルバートさんはシークレア子爵領の結婚式に参加しないそうだ。

 こればっかりは、現役の閣僚だからどうしょうもないですね。


「その代わりに、アレックスを私の名代としてシークレア子爵領に遣わす。こういうことも、将来当主になるための重要な勉強だ」

「父上、頑張ってきます」


 夕食時に今日の事を色々と報告したけど、既に対策してあるそうです。

 各地の領主と良好な関係を結ぶことも、次代の大貴族の当主として必要なことだそうです。

 アレックスさんもやる気満々なので、きっとうまくいくでしょうね。


「さて、これはレオ君にも関係のあることだ。来週の第三の日に、謁見が行われることになった。ゴルゴン公爵の件だ」

「あれだけの事をやったのですから、厳罰は逃れないないですね」

「ゴルゴン公爵自体が謹慎を破って行動し、軍の襲撃は嫡男が計画した。もう、言い逃れすることもできない証拠も押さえてある」


 一つ間違えれば王都にも大損害が出かねない事件だったし、それに協力した貴族も同罪です。

 自分のメンツばっかり保とうとするから、これだけの大事件を平気で起こすんだろうね。

 僕も、思わずため息が出ちゃいました。

 事件の関係者ってのもあるので、僕も謁見に参加するそうです。

 流石に、あのゴルゴン侯爵一派も大人しくしているはずですね。


「その際に、マヤの処遇も発表される。これも当初の予定通りになる。当面は、我が家で、養育するのも決定する」

「じゃあ、マヤちゃんとまだ一緒にいられるんだね」


 この決定に一番喜んでいるのが、他ならぬクリスちゃんだった。

 お姉ちゃんとして、まだまだ頑張れるとふんすってやる気を見せていました。

 流石に、まだマヤちゃん自身は決定を深く理解していなかった。

 とはいえ、今日の奉仕活動も頑張っていたし、マヤちゃんを支えてくれる貴族家も増えるはずです。

 クリスちゃんの小さい頃のドレスを着て、僕と一緒に謁見にのぞむそうです。


「ともあれ、ようやく奴らが大人しくなったのも事実だ。やらなくてはならない改革も沢山溜まっていて、仕事がてんこ盛りだよ。ははは」

「確か、ゴルゴン侯爵一派は陛下にも噛みついていたんですよね」

「うむ、そうだ。だから、改革を進めるのが遅くなっていたんだ。少しずつだが、これから進めていくぞ」


 なんだか、ギルバートさんも上機嫌ですね。

 嬉しい忙しさってことでしょうか。

 いずれにせよ、これからやることが沢山増えそうですね。

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