第37話 水曜日のきんとん

正月の栗きんとん、秋の形がしっかりしている栗きんとん、両方とも栗クリーム色。

正月は、さつまいもを混ぜたりするので黄色みが増している。

「きんとん」は、「金団」と書き、金の団子とか、金の布団という意味があるという。

そうやった知識を元に眺めていると、なんて神々しい。

(まなでて良し、食べて良しだぁっ)

黄金色の小判をイメージした見た目から金運上昇を願う料理だそう。


今、目の前にある缶入り栗きんとんは、開けると黄金色ではなかった。

全くまばゆくない。

ケーキでいう、和栗のイメージ。

暗めのペーストだった。


しかし、さつまいもを使わず、栗のみで作られた栗きんとんは、高級そのもの。

どちらも栗の色にはちがいないのに。奥が深そう。

味?

それはもう顔がほころぶほど。

さすが老舗の栗きんとん。

(やっぱりまばゆい)

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