脳内大戦争 楽しくない事より楽しいことを ～線維筋痛症患者のポジティブ手記～

第1話 はじめに

　線維筋痛症って聞いた事ありますか？

　近年、レディー・ガガさんが罹患していると発表したことで、知名度が少し上がった気がします。

　ウィキペディアによると〝全身に激しい痛みが生じる原因不明の病気〟とあります。

　明確な原因が分かっていないながら、軽症を含めて全国に２００万人はいるといわれています。

　その他にも線維筋痛症とは診断されておらず、よく分からない痛みに苦しんでいる人もたくさんいるはずです。

　実は、私もこの病気です。

　すでに１５年ほど、この原因不明の痛みと謎の症状に苦しんできました。

　２０１９年の１１月のこと、腰の突然の激痛に襲われました。

　当初はぎっくり腰だと思っていたのですが、徐々に悪化しついに入院。それから２か月ほど寝たきりだった事態から２０２０年の春に日常生活へ復帰したことで、主治医が大変驚き、私の復活経験を線維筋痛症学会で発表して欲しい、というオファーを受けていました。

　コロナ禍を経て、２０２３年１１月に学会が開催され、そこで私なりの線維筋痛症ライフについてお話ししました。

　後日、主治医から、同じ患者さんにとても好評だったこと、ＹｏｕＴｕｂｅなどで動画で流してもらいたいと真顔で言われたのですが、私は自分の声にとてつもないコンプレックスがあるため、エッセイとして綴って行こうと思います。

　ということで、まずはこのエッセイをご覧の方々にお願いをしたいことがあります。

　ご自身やご家族、身の回りに原因不明の痛みで悩んでいる方がいたら、線維筋痛症を疑ってみて欲しいのです。

　診療科はリウマチ科、神経内科、麻酔科、ペインクリニックなどで、線維筋痛症に詳しい医師がいるか、事前に電話して確認するのが良いかと思います。