部屋にあるドア、異世界に繋がる

龍百

第1話

ドアがある、部屋のど真ん中にドアがある

クソほど邪魔


……いや待て、何だお前は!?!?!?

ドア!?部屋のど真ん中に!?朝までは影も形も無かったのに!?


えっ、えーっと?

とりあえずスルーさせて……


ガチャ……


ふざけんな!誰が開けって言った!閉じ……

「お前そこどこだよ!?」


なに!?ドアの向こうどこなの!?ここ部屋のど真ん中なのにドアの向こうに地平線あるんだけど!?


ドンッ!


……いま地平線が見えなくなりました、理由はドアの向こうにまた別のドアが落ちてきたからです

アホか?


えっ何?幻覚でも見えてる?


キィ……


そっちも開くんじゃねぇよドア!……よし、ここは勇気を出してドアを閉じに行こう

開きっぱなしの方が怖いわ


……完全に白だから足場があるか不安だな

すり足で移動するか


ふぅ……キッツ、精神ゴリゴリ削られたわ

落ちるかもってだけでクソ怖いんだが?


そういやこのドアの向こうめっちゃ荒野だな、しかもクレーターだらけ

多分地球ではないんだろうけど、一体ここでは何があったんだろうか?


……よし、部屋に戻るか、扉を閉めて、またスリ足で戻、ファッ!?


「誰だよお前らは……」


いつの間にか俺の後ろに、1、2、3……14個の剣が突き刺っている、なんで?

つーか14個は多いよ


まぁとりあえず無視して帰るんだが……あ?

こ、こいつら今度は俺の部屋に!……いや床ー!?


ゆ、床が……えっどうすんのこれ?本当にどうすんのこれ?


だって遠く行っても付いてくるんでしょ?

えっじゃあ俺はこれから常に銃刀法違反の恐怖に怯えながら生きていかなきゃ駄目なの?


「……なぁ、ここ俺の家だしちょっとじっとしてる事って出来る?」


……答えはないな、当たり前か

まぁとりあえずこれから俺は学校行ってくるから


「じゃあなお前ら!こっちくんなよ!」


ーーー


本当に剣は俺について来なかった、そのかわりと言ってはなんだが俺の部屋が緑化されていた


Q.俺の部屋が緑化されているのなーんでだ!

A.俺が知りてぇよそんなもん


「おい剣共、なんか知らねぇか?」


答えはない、かぁ……

でもまぁ……


「十中八九お前らのせいだよ、これ」


だってお前ら以外居ないしね……


あとベッドとか机とかは緑化しない理性は何?

お陰でギリギリ掃除めんどいが勝ってるんだが


とりあえず今日はやる事やって寝るか

掃除だけは明日で


ーーー


ユサユサ……ユサユサ……


「んうう……おお、優しく揺すられて自然と空いたカーテンから入ってくる日光、凄まじく爽快な目覚め、もしかして植物、お前らか?」


……そうか、俺朝苦手なんだよな、そこを爽快な目覚めにしてくれるのか、そうか……


「今日からお前らは同居人だ、よろしくな!」


ワサッ……


うおお……部屋が若干動いた

本当に部屋を乗っ取ってる……


ガチャッ!


あ?ドアが開いた?またか?


「あばばばば!?ここどこですかぁぁぁぁ!?」

「誰だよオメーは!!!」

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