第5話 遺言の日/『死後のラブレター』

自分の遺言書を作成したのは、相続の際兄弟でもめた経験から。要介護になった後面倒を見てきたのは長男ではなく、俺達次男夫婦だったのに。

俺に財産なんて大してないが、付言事項に家族への感謝の気持ちを遺すことに重点を置いた。

たった一言、父からの「ありがとう」があれば納得できたんだ、きっと。




◆1月5日は「遺言の日」/2024年1月5日作

#140字小説 『死後のラブレター』

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