57、トルメルンの戦い

「おお!お前らか!待っていたぞ!!」


 昨晩とは打って変わったように晴れ晴れとした顔の地竜王ウルラドリスが地竜の頭の上に立っていた。


「……ウルラドリス」

「お前か、サミュエルの仇。ディロン=ディザスター」

「……」

「ふんっ!反応の薄い奴だな……あっ!ウルレイシア!!」

「違う。私はオリー=ハルコンだ」


 ウルラドリスは地竜から飛び降りる。身構えるディロン。しかしディロンには目もくれない。


「じゃあオリー=ハルコン。なぜ人間と行動している?」

「レッドがそうしたいと願ったからだ」

「なに?レッド=カーマインが?」


 じろじろとレッドを見る。「あ、どうも……」とレッドは恥ずかしそうに頭を下げた。ウルラドリスは懐疑的な目からハッと見開き、オリーとレッドの2人を交互に見る。


「……まさか……レッド=カーマインがノヴァを倒したのか?」

「え?うん……ノヴァってやたら火の魔法を撃ってきたあいつだよな?確か炎帝ノヴァって……」

『ええ、そうですよ。レッドが軽く捻ったあの変な奴です。おかげでオリーを手にしたのですから』

「だよな……うん」


 虚空に独り言を投げかけ、勝手に納得するレッドにディロンは独り言の多い奴と位置付けた。それと同時に周りの温度が急に下がったのを肌寒さから感じ取った。


『嘘だっ!!』


 地面から生えてくるように出て来た4つ腕の偉丈夫を見てレッドはビビる。


「おわっ!な、なんだあの化け物!?」

「……は?オメー何を見て……?」


 目の前の化け物がミルレース同様常人には見えない奴であることを察したレッドはオリーを見る。


「あれは地帝ヴォルケンだレッド。土の精霊を統べる王といえば分かりやすいかもしれないな」

「あ、へ〜。ヴォルケンかぁ……ていうか急に出て来て否定されたんだけど……」

『何も知らないくせに偉そうですねぇ』

「それもそうだな。レッドに対し失礼極まりないが、まぁ精霊の王だからな」

「……おいオメーら。なんのことだかさっぱり分からねぇが、そのヴォルケンって奴はどんくらい強ぇんだ?」

「強さ以前の話だディロン=ディザスター。まず勝ち目はない。奴は大地そのものだからな」


 レッドは困惑しながらヴォルケンをチラチラと見る。すると力強く指を差された。


『そなたは嘘をついている!火の精霊王たる炎帝ノヴァが人間如きに負けるはずなどない!皇魔貴族でもない人間風情が……恥を知れっ!!』

「えぇ……そんなこと言われても……」

「……あ?なんて言ったんだ?」

「嘘は言ってないぞヴォルケン。私は彼女ではないが、ウルレイシアの記憶を持って産まれた私が保証しよう。レッドは炎帝ノヴァを葬り、我が母である火竜王ウルレイシアを解き放ったとな」

『うるさい!ガラクタは黙っていろ!!』


 土の精霊王だけあって既にオリーをゴーレムであると看破している。流石に地帝と呼ばれるだけあるが、ヴォルケンの放った一言はさらに気温を下げる結果となる。


「……ガラクタ、だと?」


 ザシッとレッドが地面を踏みしめ、ヴォルケンに歩み寄る。レッドの怒りが刺さるほどの殺気となって襲いかかる。先ほどまで喚いていたヴォルケンも閉口し、レッドから目が離せなくなっていた。ウルラドリスもあまりの殺気に固唾を飲んだ。


「取り消せよヴォルケン。それからオリーに謝れ」

『んぐ……』

「俺のことはどんな風に言ったって構わない。けど仲間を侮辱するのだけは絶対に許さない。精霊の王様だろうが何だろうが関係ないからな」


 ディロンはオリーが何を言われたか正確には分からなかったが、レッドの怒りから相当なことを言われたのが分かった。


『クククッ……そうか。ならばこの地帝を屈服させてみせよ!!』


 ヴォルケンは4つの腕を蜘蛛のように広げ、レッドに威嚇するような行動を見せる。すると地面が盛り上がり、半透明のヴォルケンを覆うように纏わりつき、ヴォルケンの姿を象った土の怪物が目の前に現れた。

 この時ようやくディロンにもヴォルケンの姿が見えた。急に現れた怪物に顔をしかめる。地帝というからどんな奴が出てくるかと思えば、ただの4つ腕の魔獣にしか見えない。だがそれで終わりではなかった。


 メキメキ……ボゴッ


 地面から黒曜石のような黒光りする鉱石がヴォルケンにくっ付いていく。鱗のように土の体を覆い、武者鎧のような装甲を全身に纏わせた。

 炎帝ノヴァのいい加減な見た目とはまったく違う、強さと怖さを前面に押し出した凶悪な見た目となった。


「……んだよ……この化け物は……?」


 ディロンも恐怖と困惑から呆然としてしまう。武器を持っていないが、4つの腕が鋭利に尖って殺傷能力は抜群。足は地面に根を張っているかのように太く強靭で、まともに蹴られたら当たった部分が千切れ飛ぶだろう。黒光りする体はどんな攻撃も傷1つ付かないと思わされる。そして身長が5mはくだらないほどに巨大になった。

 ドラゴンが強くて大きいのは常識であり、ダンジョンで幾度も観測しているため見慣れている。対してヴォルケンはというと、すべてが初見である。未知の何かに出くわした時、人は言い知れぬ不安感を抱いて恐怖する。怪物のような力を持って生まれたディロンも人の子だという証明だろう。

 ヴォルケンは面頬めんぼおのような顔に亀裂を作り、バカッと口を開いた。


『待たせたなレッド=カーマイン。始めようか?』


 その言葉を待ってましたと言わんばかりに剣を抜き払う。


「……おいレッド……あれとやるつもりかよ?」

「はい。俺はあいつを絶対許しません。絶対謝らせます」


 レッドの覚悟を見てディロンもスッと戦斧をかざした。しかしそれをオリーが遮る。


「……何を……」

「手を出すな。巻き込まれたら確実に死ぬ。おとなしく見ていろ」

「……正気か?あんなのとタイマンなんてそれこそ死ぬだけだろ。下手したらハウザーよりも強ぇぞ……」

『え?ハウザー?なんで今さら……ハウザーならレッドがとっくに倒しましたけど?』

「だそうだ。さすがレッドだ」

「……は?」

「……いや、なんでもない。そんなことより始まるぞ」


 レッドは戦闘体制の整ったヴォルケンにスタスタと間合いを詰める。無防備で隙だらけと思える歩み寄りにディロンはハラハラしながら見ている。レッドの行動はまるで戦闘初心者だ。いや、初心者の方がまだ警戒する。


『それは挑発のつもりか?バカが!!』


 ヴォルケンの目が黄色く光ると同時にレッドの足元が盛り上がり、地面を割って黒く鋭いトゲがレッドを襲う。これにはディロンも思わず「汚ねぇっ!」と叫ぶ。だがレッドに迫っていたトゲは接触することなく輪切りになって吹き飛んだ。


「「??」」『!?』


 戦闘を見守っていたウルラドリス、ディロン、そして戦闘中のヴォルケンは何が起こったのか分からずにただただ驚いた。


「ふぅ危なかった。変則攻撃も仕掛けてくるのか……気をつけよう」

「え?は?き、気をつけようでどうにかなるレベルじゃないけど?てか今のなによ!」

「……いったい……どうやって……?」

『レッド=カーマインッ!!』


 ゴォッ


 ヴォルケンは全体重を乗せた鋭利な右腕を上から振り下ろす。ディロンの水準でもまともに喰らえばプチッと潰れて跡形も残らないだろう。だがレッドはその振り抜かれた右腕に真っ向から挑み、鋭利なトゲの先をストンッと切り落とす。そのままスルリとヴォルケンの背後に回り込み、片足ずつ切り裂いた。強靭な足腰など関係なく切り離され、膝から崩れ落ちる。


 ズンッ


『ぬぅっ……!?』


 あまりの鮮やかさにディロンは感心し、ウルラドリスは恐怖した。あの頑強な体をロングソード1本で切り裂いていく様は敵側からしたら悪夢そのもの。

 ただヴォルケンもやられっぱなしではない。鋭利に尖ったトゲのような4本の腕を地面に突き立て、両足を含めた6本の足を器用に動かし、クモのように動き出す。そしてレッドに対して体に纏っている鉱石を無数のつぶてとして口から吐き出した。それは言うなれば多銃身機関バルカン砲。危険極まりない降り注ぐ弾丸のごとき礫は瞬時に木々をなぎ倒し、すべてを粉々にする。

 魔法の障壁すら容易く突破されそうな凄まじい攻撃を、レッドは紙一重で掻い潜りながらヴォルケンとの距離を着実に詰め始めた。


(これを避けるのか!?)


 ヴォルケンは驚愕しながらも負けじと地面から凶悪なトゲをいくつも出現させる。絶対に近付けさせないという意志を感じるが、レッドは礫を避けながらトゲを破壊する。打つ手なし、万事休すとなったところでヴォルケンは苦し紛れにディロンたちに礫を放った。レッドが仲間を守るため自ら盾になることを見越しての行動で、ヴォルケンの予想通りレッドは瞬時に2人の前に飛び出す。


ったぁ!!)


 卑怯だと言われても構わない。レッドという異常個体を亡き者に出来るのなら、どんなそしりも甘んじて受け入れよう。レッドが穴だらけになる様を幻視し、ヴォルケンは心の中で狂喜乱舞する。

 ディロンもオリーも一切反応出来ていない中、生き物では防ぎようのない攻撃を前にレッドはトランス状態で物事を見ていた。世界が止まって見える。弾丸の速度で射出された鉱石も空中で静止し、レッドだけがその世界で自由に動けた。剣を振るえば鉱石は粉々に砕け散り、オリーとディロンに当たることはなかった。

 ヴォルケンの放つ攻撃をすべて無に帰し、無我を獲得したレッドは何者をも超越する。


(あ、あり得ん……いや、まだだっ!!)


 心の奥底から這いずり上がってくる死への恐怖を背筋に感じながら、ヴォルケンは最後の手に出る。まるでハエトリグモのように前足を高く上げて突進してきたのだ。外殻の硬さ、全重量、強靭な足から放たれる爆発的な瞬発力。全てを合わせた渾身の一撃。


「爪刃っ!!」


 ボッ


 剣士セイバーの魔法と言われる飛ぶ斬撃は、レッドが使用すれば空間を切り裂く。その威力は絶大だった。


 ──ズズゥンッ


 レッドたちに飛びかかった巨岩は真っ二つとなって左右に分かれ、木々をなぎ倒しながら地面に沈んだ。傍観していたミルレースの脳裏に完全勝利が浮かぶ。レッドもホッとため息をついた。


『……甘いなっ!』


 左右に分かれたヴォルケンの体が勢いよく動き出した。強力な磁石同士が引き合うように、レッドたちを押し潰さんと迫る。挟まれればぺしゃんこ。血と肉塊となって誰が誰だったのか判別不能となるだろう。流石のレッドも虚をつかれたのか目を丸くして驚いているようだった。


 バゴォッ


 辺り一面に鳴り響く轟音。巨岩同士がぶつかり合い、鉱石の欠片を散らしながらひしゃげている。融合しているレベルで合わさった歪な岩の塊を見て、ヴォルケンと側で見ていたウルラドリスは安堵した。これならば流石のレッドも絶命は免れまい。長いようで一瞬の攻防がようやく終わりを告げる。


『私が作り出した体に気を取られたようだな。途中から遠隔操作をしていたことも知らずに哀れなものよ』

「いやぁ、あたいはずるいと思ったけどなぁ……」

『ふっ……これも策略の内よ。ノヴァは馬鹿正直にその身一つで戦ったのだろうが、私は違……』


 ──キィンッ


 歪な岩に何本もの光の筋が出現した。元からそうやって光るのではないかと思わせるほど綺麗な曲線が幾重にも走る。神秘的な光景に目を奪われるも、その意味を瞬時に悟って心臓が口から出そうなほど跳ね上がった。


『そんなまさか……嘘だろ?』


 ヴォルケンの口調に威厳が無くなったと同時に粉々にみじん切りにされた巨岩が弾け飛ぶ。そこには無傷のレッドたちが何の変哲もなくそこに居た。押し潰される直後にディロンが収まって余りある空間を削り出し、安全を確保してから脱出のために剣を走らせた。


「自爆攻撃を仕掛けたかと思ったら、しっかり罠を張っていたとは……今回ばかりは死んだと思ったけどなんとかなったな」

『なっちゃダメなんだよっ!!』


 ヴォルケンの悲痛な叫びが虚しく響いた。



『……今回のことは私も熱くなりすぎたようだ。非礼を詫びよう。大変申し訳なかった』


 頭を下げることはなかったが、ヴォルケンは一応謝罪する。


「あ、謝罪ならオリーにしてくれ」

『む?あ、ああ、そうだったそうだった。すまなかったなオリー』

「……レッドの好意だから謝罪を受け取るが、次はないぞヴォルケン。今度は少し考えてから言葉を紡ぐのだな」

『ぐっ……肝に銘じよう』


 ヴォルケンはオリーの尊大な態度に苛立ちながらも大人な対応を見せる。レッドが何に反応を示すか分からない今、なるべく刺激しないようにするのはヴォルケンに課せられた使命だ。


「あ、いつの間にか地竜がいなくなってる。俺とヴォルケンとの戦いでしらけちゃったのかな?」


 ウルラドリスはあまりの恐怖に仲間の地竜を引き連れてダンジョンに逃げ帰った。ヴォルケンも出来れば尻尾を巻いて逃げたいところだが、矜持がそれを邪魔した。それにここで解決しなければ後で命を狙われてしまうのではないかとの恐怖が足を止めた。言われたい放題となろうが、この場で全てが終わるのなら侮辱ぐらいは受け流そうと心に誓う。


『きっとレッドの強さに驚愕して帰ったんですよ。今回も危なげなく勝利しましたし』

「何言ってるんだよミルレース、常に危険と隣り合わせの戦いだったさ。ほんの一瞬でも気を抜けば俺は死んでいただろうな」


 この言葉を聞けば敵も味方も等しく嫌味に聞こえてしまうのだろうが、レッドの気持ちに謙遜や嘘偽りはない。そんなレッドにディロンはずいっと詰め寄る。


「……おいレッド。オメーがこんなにも強ぇなんて俺は思いもよらなかったぜ」

「え?そんな……俺なんて……」

「隠すな。あんなん誰にも出来ねぇ。その力、どうやって手に入れた?」

「どうやって……ただ鍛えただけですよ。特別なことなんて何も……」


 ディロンの真剣な問いかけに対して『特になし』を貫く男。ミルレースはようやくビフレストがレッドを放出した理由に行き着いた気がした。住んでいる場所が、生きている世界が違う。強いとか強くないとかそんな次元にはもはや存在しない生来の化け物。普通に生活していることが異端。こんな奴誰にも認められるわけがない。

 しかしディロンはそんなミルレースの解析に異を唱えた。


「……そうか。やはり俺のやっていたことは無駄ではなかった」


 目から鱗が取れたような晴れ晴れとした笑顔で笑った。レッドとはかなり違うがディロンも生まれながらの才覚溢れる強者。自身の行くべき道に霞が掛かっていた絶望の道中、全てを吹き飛ばす神風が視界を良好にしたような、最高の感覚を心の底から噛み締めていた。


「何か分からないですけど良かったです。昨日は色々なことで疲れてたでしょうから……」

「……ん?何でそんなことを思ったんだ?」

「あ、いや、その……居酒屋の食事代も払ってなかったみたいなので……その……」

「あ……そういやそうだったな。戻ったら金を払いにいくか」

「それなら昨日レッドが立て替えていたぞ。レッドに感謝するんだな」

「ちょっ……オリー」

「なに?そうなのか?いくらだった?」

「あ、気にしないでください。俺が勝手にやったことです」

「そんなわけにはいかねぇだろ……」


 ディロンとレッドの押し問答がしばらく続いたが、レッドが以外に頑なであったためにディロンが折れた。


「じゃあ今度俺がなんか食わせてやる」

「え?マジですか?光栄です」


 ディロンはレッドを見てニヤリと笑うと踵を返して1人街に戻って行く。


『おや?ついていかないのですか?』

「う、うん……何か色々考えてそうだし、今はやめとくよ。あっ!それにほら、ヴォルケンが気になるからさ……」


 そこで放置していたヴォルケンに視線を移す。そろそろ帰りたそうにしているヴォルケンはレッドたちの視線に身を引き締めた。


『……私にまだ何か用があるのか?』


 緊張の一瞬。ディロンを先に街に戻してレッドたちだけでの尋問。ヴォルケンの頭の中では気丈に振る舞いつつ死んでいく想像と無様に命乞いして這いつくばりながらも生き残る姿が浮かんでいた。どちらにせよ精霊王としての尊厳が挫かれるだろうと最悪の未来を想像しつつ固唾を飲んでその時を待つ。


「……オリーはなんか聞きたいことある?」

「いや、聞くことは特にない。ウルラドリスが攻めてきた理由はディロン=ディザスターに同胞を殺されたということで間違いないし、ヴォルケンもノヴァをやられた腹いせというのが分かったからな。お前はどうだミルレース」

『ありませんよ。もともと地帝になど興味は……あっ!そうですよ!この近くに皇魔貴族が支配しているダンジョンはないのですか?最近そっち系のダンジョンに行ってないですし、そろそろ欠片集めを続行してもらわないと……』

「あ、そういえばそうだな。街に着いて早々地竜が攻めてきたからダンジョンに入る暇なかったもんな。それじゃヴォルケン、この辺りのダンジョンに着いて教えてくれ。あ、地竜の巣も頼む。あんまり出くわしたくないし……」


 存外拍子抜けするほど簡単な情報提供にヴォルケンは気が緩む。しかし肝心のレッドの用を聞いていないことに気付き、顔に力を入れた。


『……それに応える前にそなたは他に何か聞きたいことはあるのか?』

「えっ!?」


 レッドはディロンと別れる口実にヴォルケンを使ったので、ミルレースの質問以外は特に聞きたいことなどなかった。改めて聞かれてしまうと何か捻出しないといけないのではないかと思って頭を掻きながら咄嗟に言葉を紡いだ。


「ああ〜その……ウルラドリスの好きな食べ物とか知ってる?……あ、ほら、今後街を攻められたら嫌だし、ドラゴンを倒した謝罪も兼ねて訪問しよっかな〜、なんてさ……ははっ……」

『……いや、すまない。何が好きなのかはよく知らないのだ。それに彼女はもう復讐なんて考えていないと思うがな。先の質問にあった巣の場所を教えるから好きにしてくれ。謝罪するのか絶滅させるのかはそなたの采配に任せよう』

「ぜ、全滅とか……ははっ、精霊の王様でも冗談言うんだなぁ〜。まぁ別に無理に行く必要ないし大丈夫かな。それじゃミルレースの質問に答えてくれ」


 無理に捻出した質問で何とか誤魔化せたと感じたレッドはミルレースへの回答を進める。ヴォルケンからダンジョンの情報を入手したレッドは感謝を述べてヴォルケンを解放した。

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