37 ユカの脳内おっぱい談義
……うう、女性陣の私を見る目が冷たい。不可抗力であってワザとじゃないし、ましてや私はマイルが女性だったなんて後で知ったくらいだ。
その前に砂地化させて木が沈み込んでいる今の状況をどうにかしないと。今ならスキルを使っても誰も気が付くまい
「砂地よ、元の森の土に戻れ!」
私は誰にも気付かれない間に森の土を元に戻した。しかし私の状況は変わらない。
「……ユカ様、いいんですわよ。殿方はそこの下品なお姉さんみたいなお胸の大ーーーきな女の人が好みなんですわよね!
「ユカ……やはり大きい方がいいの?」
だから誤解なんだってば!! そりゃぁ……おっぱいの大きな女性は眼福ではあるが……“ドラゴンズスター”のシリーズにも毎回大人のおっぱいの大きなお姉さんキャラはニーズがあるから出してたけど……。
Ⅰの中ボスの一人、火のカオスの女王メドーサ Ⅱの女海賊アリア Ⅲのレア王女 Ⅳの白魔導士ローシェ Ⅴの女海賊サリス Ⅵの女将軍セレナ、Ⅶのサブヒロイン、ティティ 等 胸の大きなスタイルの良い美女キャラはどのシリーズにも必ず最低一人は出していたな。あれはキャラデザの趣味だったのだろうか……? それともシナリオライターの趣味? どちらにせよ巨乳キャラにはニーズがあったのは事実だ。
と、こんなところで誰も聞いていない
「ご、誤解だ!! 私は決しておっぱい星人ではないし! ましてや巨乳に簡単に心を奪われる程、子供でもなければ意志薄弱でも精神的に依存症でもない!!」
「ユカ……何? そのしゃべり方??」
「ユカ様? 貴方何か悪い物でも食べましたか?」
「ユカ様、私そんなに貴方を追い詰めてしまいましたか?」
しまった!! 私は興奮のあまり、普段の『ユカ・カーサ』ではなく、本来の
「ボ……ボクだってまだ子供なんだ! おっぱいの話くらい、いいじゃないか!!」
私の一言でみんながポカーンとしてしまった。しかし、先程の私のしゃべり方の記憶を上書きする事には成功したようだ……だが、私は何か大事な物を失ったような気がする。これはドツボにはまったかもしれない……。
「ブハハハハッハハハッハ! ハーっ、おかしいねぇ」
マイルが腹を抱えて大笑いしていた、彼女にはこの私達のやり取りがかなり喜劇かコントのように見えたらしい。
「決めた! やっぱ、あーし、アンタらと一緒に行くわ! よろしくね、ユ……カ」
そういうとマイルさんは自分の手で私の手を掴み、自分の胸の上に押し付けてきた。
「ほらほらー、ユカちゃん、もっと触っていいんだよーっ、なんなら服の上からじゃなくっても……」
「サンダーボルト!!」
ビリバリバリ!! マイルさんを狙ったサンダーボルトは彼女だけでなく私まで感電させてしまった。
「げ……下品ですわ! 不潔ですわぁーーー!!」
マイルさんの後ろからサンダーボルトを撃ってきたのは予想通り、ルームだった。女の嫉妬というやつなんだろうか。
「痛いじゃないのさっ! このお子様!」
「お……お子様ですってぇー!!! 私だって数年後にはもっともーっと成長してオバサンよりも立派になって殿方に喜ばれるような立派なお胸に……っ! って何を言わせやがるですかー!!」
「誰がオバサンだ! このチンチクリン!!」
「誰がチンチクリンですのよ! この年増!!」
ダメだ、こいつら……どうにかしないと。
「二人共、もうやめようよ。おっぱいが大きい小さいなんてどうでもいいじゃん」
「ダメですわ! ユカ様! ハッキリしてください!!」
「そうよそうよ、ここでやめたら女が廃るのよ!」
「あーしのおっぱいと」
「私のお胸」
「「どっちがいいのよ?」」
二人の女の子が同時に胸を突き出してきたこの状況を私はどうすればいいんだ!?
「オマエラいい加減にしろーーー!!!」
ガン! ガン! ゴン!!
私達は三人仲良くマジ切れしたホームに彼の愛剣の鞘で後頭部から順にフルスイングされた!
……そして三人ともホームに大人げなく説教され、フルスイングで出来た三人のたんこぶは女の子二人の分はエリアが治していたが……エリアは何故か私だけ治してくれなかった。
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