第70話 蜜月
竜人国に転移して、シェラ様は私を部屋において直ぐに獣人国に転移した。
部屋に置いて行かれた私はというと……一人モンモンとしていた。
どーするの!
この後に私はシェラ様と?
キッキスより先の……?
はうっ
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
想像するとヤバイ
前世だって……ずっとキックボクシングばかりして、恋愛なんてしてこなかった。彼氏もいなかったし……ぐぬぬ。
女友達からそういった話は聞いた事もあるけれど、自分がそうなるとか……考えた事なんてない。
好きな人だって前世も含めてシェラ様が初めて。
こんな私でシェラ様の相手とか出来るの。
私も何かシェラ様にしたら良いの? あの綺麗なシェラ様に? 私がなにを?
んーー!!
シェラ様の前で裸になるとか!
想像するだけで………!
も……ダメだ。
世の中の女の子は皆コレを乗り越えてるの?
マリーさんだって、蕩ける程に甘美って、うっとりしながら話してた。
番の事がもっともっと欲しくなるって。
私も? 同じ様にシェラ様が欲しくなるの?
「はわわわっ」
悶々としてたら。
ドアをノックし、マリーさんが部屋に入ってきた!
「やっとですわね! ルチィ様!」
瞳をキラキラとさせながらマリーさんは話してくれるんだけど、私はそれどころじゃない。
ジッとしてられないよ。
「先程竜王様がお帰りになり!【
【蜜月】!? みつげつ? 初めて聞く言葉だ。
「あのう。マリーさん……蜜月って何?」
「ウフフッ。それは竜王様にたっぷりと詳しく教えて貰って下さいませ……♡」
マリーさんが、頬をピンクに染めて腰をくねらせ話す様子から……何となくだけど、想像がついて……すっごく恥ずかしくなってきた。
自分の顔が……とんでもなく赤くなっているのがわかる。
「さぁ! ルチィ様も準備しますわよ!」
そう言って着せて貰った服は、ほとんど透けてる様な薄い素材で作られた、着心地の良いピンク色のワンピース一枚だけ! 下着は一切無し!
胸とか……大事な所が若干透けてる。
「あっあの! マリーさん! この服はちょっと……そのぅ……下着とかないのかな?」
「まぁそんな! 直ぐに脱いでしまいますのに。下着などいりませんわ!」
「ぐはっ!」
直ぐに脱いでって……そんな露骨に……あぐぅっ
どうにか違う服にしてくれないかと、マリーさんに交渉していたら、扉がノックされシェラ様が部屋に入って来た。
『ルチィ、準備は出来たかの?』
その姿はとんでもなくエロい。シェラ様破壊力抜群です。
「あわっっ……シェラ様!」
恥ずかしさのあまり、両手で慌て胸を隠す。下が丸見えになってる事に気付かずに。
『ルッルチィ……!』
(何だ! この可愛さは!? 破壊力がヤバイ……我はどーしたら。まともに見れぬ)
シェラ様が口元に手を当てて、上を向いたまま固まってしまった。
「あらあら。お二人とも初々しいこと! ウフフ。では私は失礼しますね」
マリーさんがそう言って部屋を出て行く。
シェラ様とこんな姿で二人っきり。ドキドキして頭が状況に追いつかない。
シェラ様だって、裸に黒い足首まである薄手のローブを羽織ってるだけ……鎖骨とか……胸とか若干見えている。
チラリと見える胸にドキドキする。
『ルチィ……蜜月の部屋に行こうぞ』
「えっ、あっ」
動揺している私の事なんてお構いなしに、シェラ様はさっとお姫様抱っこし歩いて行く。
シェラ様が近い! 目のやり場に困るし! 自分も何処を隠していいのかと少しパニックになる。
案内された部屋は、二人で使うには大きすぎる大理石のお風呂と大きなベッドがあった。
蜜月の部屋。何か凄く……凄く……エッチな部屋に見えてきた。
『この部屋はな? 我が番と蜜月を過ごすために作られた部屋なのだ。何百年も使わないままで、ルチィに出会うまで、もう使わないと思っていた部屋』
シェラ様はそう言ってヘニャリと眉尻を下げた。
『我ら竜人族はな、番が見つかると蜜月に入り。一ヵ月ずっと二人で愛し合うのだよ。此処はその為にある部屋』
「いっ……一ヵ月‼︎」
あっあわわっ!
一ヵ月愛し合う!? あれ? 私の知ってる次元を超えた! もうキャパオーバーです。
一人わたわた悶えていると
そんな私を見て、シェラ様は優しく笑う。
『我は一年でも構わないがの。今から一ヵ月は、我と二人っきりだ。たっぷりと愛してあげるからのう』
「ひゃっ……い」
あわわっ変な返事しちゃった。もう無理だ。
『さあ。清めの湯に入ろう』
「……清めの湯?」
『清めの湯は浄化魔法をかけてあるのでな? 入るだけで綺麗になる』
なんか恥ずかしいです。
シェラ様は私を抱っこしたまま湯船に入る。
私の体勢は、後ろからシェラ様に抱きしめられている。
服は着てるけど、お湯で濡れてスケスケがさらに透けて、もうなにも着てないのと同じだ。
『我の可愛いのルチィ。もう離さぬ。ずっと我だけのもの』
シェラ様がそう言いながら私の耳にキスをする。思いもよらない所にされ声がでる。
シェラ様の口はその後、私の唇を食べた。舌が私の舌を絡めとり何度も何度も美味しそうに食べる。
それだけで……甘くて脳が蕩けそうだ。
口付けだけでホウッとなる私の頬に、シェラ様の手が優しく触れる。
その手はスルスルと下におりていくと、私の胸の先端に軽く触れた。
「ひゃんっ」
初めての快感に身体がピクンと反応する。
『大丈夫だよ。ルチィ? ゆっくりじっくりと愛してあげるからね。可愛いルチィが痛くならない様にの。ルチィが我を欲するまで。ずっと愛してあげる』
そう言ってペロリと胸の先を舐めて口に含んだ。
「やあっ……」
胸があつい……
「シェラ様っ……ダメェ」
口に含んだまま飴でも転がす様に胸の先を美味しそうに舐める。
何だか下半身が疼く……初めての感覚に戸惑ってしまう。
『大丈夫……痛くならないようにしておるのだ』
「えっ……」
『このままだと我のが入ったら痛いだけだ。我はルチィが痛いのは嫌だからのう』
そう言われ思わずシェラ様の下半身に目がいく。
ええ?!
あんなに……大きなのが入るの?
シェラ様のは……想像を遥かに超えて大きかった。
無理無理無理!
そんな私をみてシェラ様は目を細めて笑う。
『くくくっ……大丈夫だ。すぐには入れぬから安心せい』
「すぐに……?」
その後はもう言葉にならない。
すぐに入れぬの意味も分かった。
シェラ様は……ずっと私の体至る所にキスをして……宝物の様に私に触れる。
ダメと言ってもやめてくれない。
指と舌で何度も何度も……。
それが恥ずかしくて……でも。
最後には、恥ずかしさより気持ち良さで何も考えられなくなっていた。
私とシェラ様は一週間愛し合った後(主に一方的にシェラ様が私を愛撫するだけ)やっと繋がった。
あんなに大きなの入るの? って不安もあったし、初めては痛いって情報だけは知っていたけど……ただただ気持ち良いだけだった。
その後はもう…………はぁぁ。
私はマリーさんが話していた。番は蕩ける程に甘美の意味を、十分に分かってしまった。
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