虐げられた令嬢の復讐劇〜義姉様?聖女だと威張ってますが私は格上の妖精の愛し子で、さらに最強竜王様の番らしいです~
大福金@書籍発売中
第一章 ルチア10歳 断罪&冒険編
第1話 異世界転生
「ルチア! 早く床を綺麗にしなさい! 本当に何やらせても鈍臭いんだから!」
「はいっお義母様! 今やります」
私は言われた場所を綺麗にしようと、バケツを持って急いで向かう。
「あっ! ごめーん手が滑っちゃったぁ……」
お義姉様がわざと手に持っていたコップの水を、私の足もとにこぼす。
慌てて走っていた私は、その水で思いっきり足を滑ってズッコケ、床で頭を強打してしまった。
「あははっ。相変わらずルチアは鈍臭いんだからっ」
義姉のせせら笑いを聞きながら、私は意識を失った。
これが私の日常。
★★★
うん……はぁ。
頭が痛い……ん?
ベッドが自分のものと違う事に気付き慌てて飛び起きる。
「ここ何処?」
ちょっと待って!? いったい今何時なのよ? 周りを見回すも、薄汚れた四畳半程の小さな部屋には、時計どころか何もない。
そう……この部屋には、ベッドと申し訳程度の小さなクローゼットしか無かった。
なんで私はこんな所で寝てるのよ……まさか……!? 誘拐された!?
いやいやそんなまさか?!
昨日は何をして……?
私は……えーと……?
その時、ふとクローゼットに付いている、鏡に写った自分を見て驚愕する。
「だっ誰っ!?」
痛た……た。
………………ルチア‼︎
私……だ。
「!!!!!!!!!」
ヤバイヤバイっ
記憶が混沌として頭が……整理出来ない。
えーと……落ち着け私、確か水で転んで頭を打って……。
その後、
酷い扱いするなぁ。
これあれだわ、ラノベとか乙女ゲームとかで良くある設定の……やつ。
ふぅ……。私異世界転生してるわ。
そうか! 頭を打った事で前世の記憶を思い出したんだわ。
私なんで死んだんだっけ? ええと……IT関連の仕事をしていたよね確か。それで……そうだ! 出勤前にコンビニに寄って、サンドイッチを買ってる時に、強盗が突然入ってきて……子供が人質に!
それで私が身代わりになって揉み合った時に……運悪く刺された……。
それからの記憶が全くないから
その時に死んだんだね。
家がキックボクシングのジムとかしてたから……
自分の力を過信して、無駄に反抗しちゃって刺されるとか。
ほんとマヌケだわ。
それにしても……酷い扱いの令嬢に転生したもんだわ。
自分の身体を見てみると、10歳にしては小さくガリガリ。
あんの、義母義姉のせいだね。
本当、思い出せば出すほどに酷い扱いだ!
前世なら虐待で即警察沙汰だよ!
今までの私、良くあんな奴らの言う事を素直に聞いてたなぁ……
ピュアな心だったんだよね。
義母や義姉にイジメられても負けずに頑張って、絵本のシンデレラと同じだね。
でも今の私に魔法使いは来てくれないから、自力でどうにかするしかない。
十歳だけど、前世の年齢足したら三十五歳、もう流石にピュアじゃない。
こんな家、大人になったら出て行けるよう、今から準備だ。
前世の記憶を活かして乗り越えてみせるんだから。
★★★
新作は断罪からの溺愛作品になります。楽しんで頂けると嬉しいです。
よろしければコメントや★レビューで応援していただけると嬉しいです。
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