とっとと帰れ

 あーあ。

 いやー。

 王家に逆らうような女だから婚約破棄されたのでは?

 王子様正しいのでは?

 いやー。

 新しいお相手を見つけてくださいましくらい言えないのかなあ。

 これで宮廷を渡って行こうとか。

 お家絶えて当然だな。


 +


 あのね。

 男が男に女を紹介してくれと言ったら、愛人を押し付けられる。

 ただし。

 女が男に男を紹介してくれというのは青春ですわね。

 婚約破棄物の最適解はこれでいいのではなくて?

 あー。

 どうしよう。


 +


 んー。

 まあ。

 税金で喰ってる貴族には「幸せな結婚」をする権利なんてないのよ?

 家を富ませる結婚。

 言い換えれば、領地を強くする結婚。

 お家のため。

 幸せになりたい? 何言ってるの。

 その綺麗なおべべ税金なんだけど。

 あー。

 うーん。

 はあ。

 ふーん。

 いやー。

 こういう視点ないな。

 はあ。

 庶民の目から見れば、こんな女ぶっ殺せ! なのに。

 いやー。

 うーん。

 皆、同情的。

 うわー。

 かけて欲しい言葉をピンポイントで。

 ねーわよ。

 相手サイコメトラーよ。殺されるわ。最終回で。

 あー。

 こんな女が領主か。

 あーあ。

 革命フラグ。

 うん。

 あー。

 嫌だわー。

 あーあ。

 何と言うか。

 こういう「男」一杯いた。

 いや、ネカマって言うつもりはないんだけど。

 そうですか。

 女性作者ですか。

 へえ。

 魅力ないなあ。


 +


 あー。

 ふーん。

 同情されたいのか。女って。

 はあ。

 婚約破棄?

 別に。

 たかが口約束でしょう。

 てか、相手の方が名家なんでしょう。

 潔く次の相手探しなさい。終わり。

 てか、恋愛はどうにもなりませんよ。終わり。

 ふーん。

 はあ。

 たかが男にフラれた程度で大騒ぎするなよ。

 そんなの茶飯事だ。

 何故小説に書く。

 そんなにネタがないのか。

 あー。

 疲れる。


 +


 あーあ。

 やっぱり金への恋なんだろうな。

 王侯貴族ねえ。

 貴族が貴族に憧れるって変なんだけど。

 メンタリティが貧乏人だなあ。

 あー。

 王子に婚約破棄されたら隣国に寝返るくらいして欲しいなあ。

 いやー。

 うーん。

 いやー、まったく。

 何なんだか。

 はあ。

 まーた主人公がいかに魅力的かのアピール始まった。

 そんなことしてる暇あったら王子殺せば?

 はあ。

 それはクライマックスだから出来ないのか。

 いやー。

 良く引き延ばせるな。こんな話を。

 はあ。

 いやー。

 うーん。

 うわー。

 ブスの恨みって怖いって感想しかない。

 はー。

 いやー。

 そうねえ。

 そんなに美人だったらそうでしょうね。

 で?

 これが美人だって本当?

 信用していいの?

 トリックだったりしない?

 こんなしょうもない女。


 +


 あー。

 主人公が「正義」ってつまらんな。

 あー。

 悪役かあ。

 あー。悪役令嬢転生か。

 あー。

 あのさ。

 ゲーム世界なんて物はないで終わる。

 と言うか。

 転生させた神様が黒幕で終わる。

 悲劇を避けても、もっと酷いバッドエンドで終わると思うな。

 はあ。

 いやー。

 私に言わせれば、

 ゲームばっかりやってる馬鹿への罰。

 ゲーム世界転生。

 野垂れ死にすると思うな。

 はー。

 いやー。転生な。

 真剣に生きろよ。

 いやー。

 仏教の教えでは、悪人は虫けらとかに転生させられるよ。

 とかいう戒めだったはずなのに。

 よくゲーム世界で無双出来るよ。

 はあ。

 バブルの後だと、ここまで甘ったれが出て来るのね。

 あー。

 いや。

 何言おうとしたんだっけ。

 そうそう。そうなの。

 知識があると無双出来るのよ。

 何でお前ら勉強しないの?

 ゲーム世界に転生するのを祈るより、現世の物事を勉強する方が潰しが利くわ。

「それはその通りだな」

 ピリオド=エンド。

「外国語でも勉強してろ」

 あーあ。

 困るのよ。

 コイツ、日本舞踊部出身なのよ。

 ウチの派閥ではないんだけど。


 +


「こういう疑問もあるよ」

 何。

「エンディングの後はどうするつもりだ」

 はあ。

 う。

「なんだよ」

 嫌ね。

「そうなんだ」

 エンディングの後は、何のしるべもないのね。

「ないんだよ」

 酷いな。

 これが結末か。

「それ」

 長丁場なのよね。人生って。

「そう。ゲームは切り取りに過ぎない」

 まあね。

 だからこそエンタメなんだけど。

「ベイビー。夢から覚めるんだ」

 それね。

 コイツ、いい奴なのよ。外国人だから誤解されがちだけど。


 +


 あー。ゲームか。

 どうしてゲームはこんなに売れるのかしら。

「積み木」

 何か知らないけど、酷いことを言ってるでしょう。ピリオド=エンド。

「人間な。『成長した』と実感する機会なんて0なんだ」

 はー。

 いやー。

 学年20番くらい取れば。

「20/180くらいという理解でいいかい」

 あ。

 はあ。

 あー。

 はあはあ。

 うーん。

 そうか。

 上位10%くらいの人間しか、自分は有能だって思ったことないのか。

 あー。

 これは盲点。

「スポーツは罠だよ」

 はあ。

 まあね。

 学生がオリンピックなんか行けるわけないし。

「褒められる。これって成長なんだよ」

 はあ?

 褒める?

 いや。

 あの。

 女子剣道部副部長の経験として言わせてもらいますと、

「コイツはどうしようもない馬鹿だ」

 と思ったら褒めます。

 いや、だって。

 有能な人とは「交渉」するでしょう。

 交渉相手を「褒める」なんて。

 するわけあるかい。

「そうなんだね。やってくれる」

 はあ。

 あー。

 下っ端は黙ってろ。

 これが「褒める」。

「やってくれる」

 あなた、頭悪いの? ピリオド=エンド。

 いやー。

 そうとは思えないんだけど。

「若かったのさ」

 そう。

「やめろ。痛い目を見たいようだな」

 あー。ごめん。

 そうなのか。

 褒めるって。

 いやー。

 論理の通じない馬鹿にすることなんだけど。

 あー。ピリオド。

 あなた外国人だから。

「ほう」

 異国の地で良くやったわ。

「まあね」

 うん。

 これが本当の褒める。

「おだてる」なのよね。

 駒だから。

 あー。

 うーん。

 あー。

 この貴族の女の子たち。

 使用人に気を遣われてるようじゃなあ。

 使用人は家族じゃないのに。

 あーあ。

 寝首かかれる。

 何て危機感がないんだろう。

 牧歌的。

 でも、次の世代では血の粛清なのよ。


 +


 あー。

 あのね。

 褒めて欲しいと言い出したら、ソイツ、リストラ。

 女子剣道部副部長の意見ですけど。

 うーん。

 こういう機微が分からないの? 一般人。

 そんなんじゃ子育て出来ないわよと思うんだけど。

 あー。

 どういうしつけをするつもりなの?

 褒める?

 はあ?

 あー。

 いや。

 はあ。

 うーん。

 どうしよう。

 理解出来ないのよ。

 褒められたい?

 裏があるに決まってるでしょう。

 あー。

 旦那が「綺麗だね」と言って来たら浮気の証拠よ。

 知らないのかしら。こういう常識。

「古いTV知識だね」

 ピリオド=エンド。

「何でそんなの知ってるの?」

 はあ。

 いやー。

 聞かないで。

「やってくれる」

 何が。


 +


 あー。

 褒めるか。

 これな。

 興味ないってことなのよね。

 いやー。

 私な。

 可愛いねって言われたら、

「身体はデブってこと?」

 って咄嗟に思うんだけど。

 うーん。

 可愛いアクセサリだねって言われたら、

「服は安物だねって言いたいのかしら?」

 ってなるんだけど。

 あー。

 褒める?

 舐めてるかしら。

 あのね。

 私、運動部なのよ。

 可愛い女の子?

 あー。

 舐めてる?

 こう見えても剣道初段だよ。中学3年の時に。

 異能力高校にわくわくして入学したら。

 あー。

 言いたくないわ。

 おのれ。男子剣道部め。

 1年間の活動実績の定義をパクれていなかったらヤバかった。


 +


 なのよね。

 人を褒める奴って信用しちゃ駄目なのよ。

 何か企んでるのよ。

「やってくれる」

 ピリオド=エンド。

 ふーん。

 コイツ、能力名も【ピリオド=エンド】なのよ。

 何で岬が知ってるんだろう。

「【モブガール】」

 はあ。

 鷺沼さんがどうかしたの?

「アレは出来レースだったらしい。やってくれる」

 はあ。

 えーと。

「おい。痛い目を見たいようだな」

 何なのよ。

 喧嘩売りに来たなら帰って。

「ふん。やってくれる」

 あー。

 悪い子ではないんだけどね。

 あーあ。

 異文化コミュニケーションか。


 +


 あー。

 褒めるか。

 私ね。

 容姿を褒められても嬉しくないな。

 これ「生まれガチャ」でしょ?

「やってくれる」

 ピリオド=エンド。

「まあ、分かるけどね」

 そうね。コイツもすっごく美人。

 日本舞踊部と会長の間に何があったんだろう。

 梨村アリス部長は【ロンリー=ガール】か。


 +


 なのよね。

 私は誇りにしてる所を褒めて欲しいのよ。

「強い」

 って言って欲しいのよ。

 あー。でもな。

「何か企んでる」

 そうなのよ。ピリオド=エンド。

 こちらの人生の深い部分に踏み込んで来るなんて。

「無礼だね。痛い目を見たいようだな」

 正しい使い方だわ。

 そうなのよ。

 こっちの心をピタリと当てられたら怖い。

 単細胞ってことだから。

 かと言って的外れ野郎はいらいらする。

「会長は距離感が絶妙だった。やってくれる」

 本当、それ。

 女同士でもイライラするのに。

 本当。

 可愛い癖にイケメンだったなあ。あの会長。

 何で死んじゃったんだろう。


 +


 あー。そうね。

 主人公を褒めて来る奴がいたら「黒幕」だわ。

「言えている」

 なのよ。ピリオド=エンド。

 あー。

 うーん。

 お父様か。

 あー。

 養子なのかしら。

 それを知って婚約破棄されたのかしら。

 実は庶民なのかしら。

 あー。

 どうしよう。

 庶民の癖に血税を?

「やってくれる」

 困ったわよね。

 ドラマチックは飽きたんだけど。

 こんな平凡なお話しをだらだら語られてもな。

「痛い目を見たいようだな」

 正しい使い方だわ。

 これ大喜利。

 何も腕なんか上がってないと思う。

 なのよね。

「一発屋」って割と一般的な罵倒語なの。

 作家は2作以上書けるかなのよ。

 あー。コイツら?

 はー。

 あー。

 うーん。

 いやー。

 そうね。

 作家はね。

 その人の2作目が読みたいと思えるかどうかね。

「1作目はご祝儀相場。やってくれる」

 まあね。

 あー。

 デビュー作と言うべき?

「どちらにせよ」

 うん。

 言いたいことは分かるわ。ピリオド=エンド。

 あー。

 どうしようかしら。

 こんな物を第85章まで読めと言うの?

 章なんて言うほど起伏ないでしょう。

「言えているよ。痛い目を見たいようだな」

 まったくよ。


 +


「岬の寺子屋遊戯に抗議したいんだ。やってくれる」

 アレは放っておきなさい。

 異能力高校の闇よ。

「何人が実名で出されたと思っているんだ!」

 中西もやってるし。

「ああ、アレか」

 故人の名前の数を当てるゲーム。

 嫌らしいわ。アイツ。

「やってくれる」

 本当にね。

 あの高橋鰻くんって死んだのか。

「可哀想に」

 あなたも知り合い?

「まあね。部活には入れなかった」

 どうしようもないのよ。凡能力者。

 使えない。

「なんだよ」

 あー。

 ウィル能力か。

 人間ランキングなのよ。これ。

 岬も書いてたな。【キラカード】か。

「嫌なセンスだ。痛い目を見たいようだな」

 あー。

 どうしよう。

 このピリオド=エンドの能力【ピリオド=エンド】。

 どういう能力なのか知らないのよ。

 知ってるのは能力名だけ。

 あーあ。

 どうしよう。

 岬の寺子屋遊戯にコメント出来ない。

 アイツにとっては「遊戯」だったのかよ。

 書道部部長め。

「部長を勝手に出すなと言いたいんだよ。やってくれる」

 まったくよ。


 +


 あー。

 褒めて育てるか。

 これね。

「人間を育てる義務なんてない。痛い目を見たいようだな」

 ほう。

 そうね。

 こっちは親ではないで終わる話だわ。

 やっぱりピリオド好き。

 男だったらコイツをお嫁さんにしたいわ。

「育てて欲しい? 怠け者め。痛い目を見たいようだな」

 まったく。

 いやー。

 誰がライバルを増やすか。

「本当それ」

 あのさ。

 育ててあげるって「貸し」なのよ。

 5倍働いてもらわないと割に合わないのよ。

「ひゅー!」

 だけど、それやると逃げるし。

 何で会社が教育費を負担しないといけないの?

「あーあ。やってくれる」

 まったく。文科省は。

 化学式要らねえ。と言うか、テスト要らねえ。

 もっと優秀なランキングシステム作ってよ。

「それだね」

 本当。

 使えない奴らが闊歩して。

 イライラするの。

「どうしてくれようか」

 本当。

 あーあ。

 お姉様は何してるかな。


 +


 ふーん。

 あー。

 いやー。

 私の能力、仲間がいないと無力だからな。

 ピリオドとコネ作ってるのよ。

 コイツ、喧嘩強いし。

 あー。

 うーん。

 婚約破棄かあ。

 はあ。

 あー。

 牧歌的でよろしいわね。

 庶民は死にそうなのに。

 お前は結婚する余裕があるのか。

 うん。

 庶民が主役でいいと思うんだけど。

 貴族なんかギロチンで。

 あー。

 うーん。

 はあ。

 あー。

 こんな作品で目立ってどうする。

 あー。

 ロマンスのネタがないのか。

 と言うか、貧乏人にはロマンスがないと気付いたのか。

「やってくれる」

 ピリオド=エンド。

 あなたはどう思う?

「まあね」

 何が言いたいのよ。

「男を選ぶ基準は『金』だよ」

 そうね。

 だけど、夢を見せて欲しいわ。

 あー。

 女は駄目ね。生臭いわ。

「本当にね。痛い目を見たいようだな」

 うーん。

 どうしよう。この子の口癖。

 実害はないんだけど。

【ピリオド=エンド】ってどういう能力なのかしら。

「うーん」

 どうしたの。ピリオド=エンド。

「悪役令嬢はもう下火?」

 あー。

 所詮、ゲーム世界でしょ? で終わるのよね。

 あー。

 ゲーム脳か。

 本当にあったんだなあ。

「やってくれる」

 まったくよ。

 あーあ。

 ゲーム世界に転生したいか。

 あーあ。

 お前の身体能力では死ぬわよ。

「まったくだ。痛い目を見たいようだな」

 それなのよ。

 チートくださいか。

 マッチョになるだけでオーバー。

 それでも勝てる見込みなし。

「それだよね。やってくれる」

 本当。

 バトルに勝つ? はあ。

 あれ、お話の中だけのことなのよ。

 バトルは「避ける」ものなのよ。

 たとえウィル能力者でも。

「周り全員が超能力者だったからね」

 本当に。

 喧嘩っ早い奴、どんどん死んだ。

 死んだのよ。本当に。

 あの殺人ワクチンで。

「あー」

 そうね。

 私たち女子剣道部も人殺しだわ。

 そうなのよ。

 私たち人殺しなの。

 野球部を潰した。

 女子ソフトボール部と連携して。

 死んだんでしょうね。あのモヒカンたち。

「ごめん。何も言えない」

 いいのよ。

 あなたみたいな子たちに生き残って欲しかったから。


 +


「悪役令嬢って家柄がいいんだよね」

 何なの。ピリオド=エンド。

「王子様に溺愛されるのは『正義』なんじゃないかな」

 あらー?

「主役になっちゃった」

 あらー。

 言えているわ。

「痛い目を見たいようだな」

 そうね。

 うん。

 あー。

 やっぱり次は「革命」ね。

「それしかないよ」

 そうね。

 歴史的発見かも知れない。

 創作って歴史シミュレーションなんだわ。

「やってくれる」

 どうしよう。

 うわー。

 うげー。

 ぐえー。

 ごへっ。

 ぐおー。

 ぬおー。

 うわー。

 うーん。

 小説投稿サイトがギロチンの物語で溢れ返るの?

「私ですら恐怖する」

 それよね。

 うーん。

 あー。

 ヤバいわ。

 どうしよう。怖い。

 ヤバイ。

 あー。

 革命しかネタがねーわよ。ナーロッパ。

「大航海時代がある」

 はあ。

「まあ、これが胡椒という物ですの!」

 カマトトぶるな。

 ヤバいわよ。庶民視点と貴族視点が交互に来るのかしら。創作って。

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