第113話父の昔話

 今日は実家で父と夕食。父がいつも早く寝たいというので、夕食も早め。夕方のニュースをみながらの食事。

 高齢者の車の免許返納の話題が出た。

 父、「俺は警察時代、上司に車を運転させていたんだ」と言い自慢気。よく聞くと、運転免許を更新しなかったので、免許が失効して車で移動の時には、しかたなく上司が運転して連れていっていたとのこと。

 それ、だらしないだけだろう?とは私はツッコまず、しばらく聞く。

 「上司に運転させているところを民間の会社の人がたまたま見て、俺を偉いと思ったらしいんだな、はっはっは」と言う。なんとも、しょうもない人だ。ただ偉そうな人ではないか。

 まぁ、今では笑い話にはなるが、おおらかな時代だ。

 父も周りからいろいろ言われただろうが、結局、免許をとろうとはしなかった。

 豪胆というか、鈍感と言うか、父、昔から、こんな人だったな。

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