第103話「だから、私は平野レミ」
今、NHK+で「だから、私は平野レミ」というドキュメントをみた。レミさん、言わずと知れた料理愛好家。奇抜な料理でみんなをあっと言わせる。
レミさんがどういう風に生きてきたか、というドキュメント番組である。
レミさんの父親、平野威馬雄さん、文学者でユーモアのある人だった。アメリカ人と日本人のハーフとして育ち、とても苦労したという。
やはり、戦前、戦中はハーフというとかなりの差別を受けたらしい。そのため、ハーフの人たちを支援する活動を生涯したという。
家に、そういう人たちを招いての食事会。その場でよくレミさんは食事作りを手伝ったという。それが料理愛好家としての原点らしい。
レミさん、ちょっと変わっていて、自己主張が強い子供だった。だから、学校生活に馴染めず、高校2年生の時に、退学する。学校がとても嫌だったらしい。
そして、学校を辞めたら、好きなことを徹底的にやれと父に言われて、シャンソン歌手になる。
歌手として、けっこう順調だったが、レミさんの独特なトークが話題になってしまって、だんだん歌の仕事ではなくトークの仕事ばかり増えてきた。本人それが嫌だったらしい。
そんな時期にイラストレーターの和田誠さんと出会い、すぐに結婚。
あっさりと専業主婦になる。
和田さんがレミさんの料理をすごく誉めてくれて、嬉しくなり、料理が好きになる。どんどん料理にのめり込んでいき、料理の研究を始める。それが評判になり、料理教室の講師になったりして、評判を高める。
NHkの「きょうの料理」に初出演したときに、トマトを握りつぶして料理を作ったのが、賛否両論、すごい話題になる。映像をみると、本当に豪快。ちょっとすごい映像。クレームも来たらしいが、それがいいと言う視聴者もいた。
それから50年、創作料理をしつづけて、今に至る。
愛に恵まれた人生だなぁと思う。両親に愛され、夫、子供に愛され、仕事仲間に愛され、本当に楽しそうに生活している。
だが、両親、夫、ともに亡くなり、さみしいと思う場面が増えたという。愛に恵まれたからこそ、離別したあとのさみしさも深い。
でも、仕事仲間などと楽しく生活する姿は、本当にチャーミングである。
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