第49話


「それで、優が、あの人の家に行くと」


「・・・うん、交渉するまでの時間稼ぎくらいにはなるかなと」


優は夏に、春の言う通り春と一緒に暮らすか話をしている。


春は異常な程の優に依存しているし、春との交渉次第では、桜を家に居られる時間を作れるかも知れない。


「・・・優君が浮気するとは一切思ってないけど、あの人が何もしてこないとは思えないし」


「・・・そうかもだけどそれに賭けるしか」


夏も当然、桜のことは大切に思っている。雪の妹であるならほぼ自分達の娘でもある。


「・・・わかった。やっぱりこう言う時に信じて送ってあげないとね」


「ありがとう」


そして、これからはだらけた兄を正す程で元カノと暮らす覚悟を決める。





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