曇りゆくカフェーの冬窓傘の街

-----------------------------------------------------------


曇りゆくカフェーの冬窓傘の街


-----------------------------------------------------------



 知らぬ間に音もなく霧雨が降っていたようで、気がついたときには曇りガラスの向こうは傘が花開いていました。


 冬の雨ですから、霧雨でも、「春雨じゃ濡れて参ろう」というわけにはいきません。



 いくらなんでも、『ルビーの指輪』の替え歌を口ずさむことはありませんでしたが。


 「くもり硝子の向こうは 傘の街 傘を持たずの 心が切ないね」



 「曇りゆくカフェの窓には冬の雨」「曇りゆくカフェの窓には冬の傘」「曇りゆくカフェの冬窓傘の街」なども考えてはいたのですが、こちらを選びました。


 単に、「カフェー」と言ってみたかっただけです。



 語呂がいいので、「曇りゆくカフェーの窓に冬の雨」にしようかとも思いましたが、「傘」が捨てられなかった。


 その時、傘を持っていなかった無念さもありますが。



 「曇りゆくCASAの窓には冬の雨」「曇りゆくCASAの窓には冬の傘」になると、だいぶ意味は変わります。


 昔、住んでいた近くにあったファミリーレストランもなくなってしまいました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る