路上ライバー、VTuberになる

もこ

第1話路上ライバー、提案される

俺の名前は鮫崎諒、ピッチピチの大学1年生だ、そして覆面路上ライバーの"もこ"でもある。


俺は歌が上手い、路上ライブだけでも飯を食って行けるほどだ。


今日もいつも通り狐のお面をつけて路上ライブの片付けをしていたときだった。


「今日の投げ銭は2万か、我ながら恐れ入るぜ。」

「ちょっといいかな?」

俺は突然の声にびっくりするがすぐに平常心を取り戻し、その声を掛けてきた人の方を向く


「はい、なんでしょうか」

「君の歌声は凄いね、思わず聞き入ってしまったよ!」

「え、あ、はい、ありがとうございます」

あまりのテンションの高さに驚きキョドってしまったがそれでも表情をほぼ変えずに話す


「そこでね、君、VTuberに興味無いかい?」

「VTuber?」

「そう!VTuber!これでも自分VTuberの会社の社長でね、君の歌声を聞いて是非とも入って貰いたいと思ってね!」


そう、この人今日あったばかりの自分を自分の会社に招待すると言っているのだ。


頭がおかしいんじゃないかと思ったが、長年陰キャをしていた自分には分かる。この人の目はガチだって言うことが。


「えっとそれは嬉しいんですが、そう簡単に決めて大丈夫なんですか?」

「うん大丈夫だよ!なんせ社員は慣れているからね!」

誇れることじゃないんじゃないかと思ったが心の中に留めておく。


「えっと、まだ決めかねているんですが、詳しく教えてもらいたいんですけど。どのようなサポート環境かとか…」

「勿論だとも!では近場のカフェへ行こうか!」

「あ、はい」

やっぱりこの人テンション高ぇ


そのダンディーな男性と俺は近場のカフェに来た。


「まずは自己紹介から行こうか、私の名前は緋彩真(ひいろ まこと)だ、よろしく」

「えっと鮫崎諒です」


「まずVTuberについては知っているかな?」

「いえ、あまりネットを見ないので全然分かりません。」

「そうか、じゃあまずVTuberについて話すね、VTuberってのは自分の仮想のアバターを使って話したり歌ったりするっていうのがVTuberというので出すのは声だけだから身元は一応安全かな?何かやらかさない限り」

「そうなんですね、大体わかりました」

「うん、今はそれでいいから後々調べてね、んで、君は企業として入るから、アカウントの支給、アバターの準備もするし、会社のようなものだから健康診断もこちらが受け持つ」

なるほど、今聞いてる限りめちゃくちゃお得だね


「んで君の収益の5割を私達の会社が貰うんだけどその代わり、スタジオも貸し出せるし配信に必要なパソコンだったりマイクも買う時に援助するし、最初は最低限の配信環境はこちらが受け持つって感じだ」


今聞く限りとても考えられていると思う。今お金に厳しい人も配信を始められるように設計されている


「なるほど、わかりました最後に企業の名前って」

「ああ!名刺を渡してなかったね!はいこれ私の名刺!」

「あ、どうも」


「デジタルパラディングス?」

「そう!デジタルパラディングス!略してデジパラ!」

デジパラと言えば聞いてことがある、めちゃくちゃ大手なはずだ


「えっと、俺VTuberいいのであればなりたいです!」

「ほんと!なんでそうしたの?」

「えっと、まずサポート環境がいいなと思ったこととデジパラって聞いて俺も聞いた事があると思い信用できると思ったからです」

「なるほどねーわかった採用!」

「え、あ、ありがとうございます?」

「詳しくは後日教えるねー連絡先だけ交換しようか、」

「あ、わかりました」

「うん、じゃあここは私が払うから帰っていいよー」

「え、じゃあお言葉に甘えて」

と、連絡先を交換してその場を後にするのだった。

あの人テンション高かったなー




────────────────────

ここまで読んでくれてありがとう!

また読んでね!



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