第3話 元旦の出来事をファンタジーにしてみる

 毎年日記帳を買っている。

 月と日が決められてて、毎日少しずつ書くタイプ。


 しかし、日記を毎日書く習慣はない。だから白いページが増えていく。そして書く日はスペースが足りなくなる。日付が振ってない日記帳を買えばいいのに、なぜか日付が入っているのを買っている。


 もしかすると、私が買っているのは日記帳ではなくて手帳なのかもしれない。日記と書いてはあるけれど。まあいい。2023年の日記帳は半分以上が白いまま。有効活用ができないものかと思っている。

 今年も日記帳は買った。書こうとしているがまだぱらんぱらんとしか書けていない。今年もいつもと変わらない気配がする。


 でもイベントがあったから、とりあえずカクヨムに日記を書いてみることにした。1話と2話を書いてみたけど、いつものことなので面白くもなんともない。


 そこで考えてみた。

 ファンタジーにしてみたらどうか。


 第2話をファンタジーにしてみる(1話はファンタジーにしようがない)。それっぽい用語をネーミング辞典から拝借してそれっぽい感じしてみたらどうなるのか。


 ずっと前に買ったけれどちゃんと使っていなかったネーミング辞典。

 ケルトっぽい言葉があったらいいなと思ったけれど、なかったからラテン語とギリシャ語を混ぜてみる。それでファンタジーっぽい音にしてみよう。


 一月一日をヤヌアの月の一日目いちにちめ

 なんかぽくなった気がする。一月がラテン語でヤヌアリウス、ギリシャ語でイヤヌアリオスでヤヌアがなんか共通な感じ。


 他の月と比較すると6月までは語尾にusウスとついていたから、これが月という意味なのではないか。でも7月からは違う。だからきっと担当している神様とか精霊とかが違うのかもしれない。とりあえず簡単な日記を作るためにやってる作業だから細かいことにこだわるのはよそう。


 次に初日の出はつひので。日の出がラテン語でソーリス・オルトゥス、ギリシャ語だとアナトリ。ソーリスが太陽って意味っぽい。ソルとかって聞くし。オルトゥスが出るとかって意味だろう。ギリシャ語は日の出専用の言葉ができてるっぽい。

 ラテン語を中心にして日の出はソリオルト。


 これに『初』を足さないといけないから『始まり』が載っているページを開く。プリンキピウム。ニュートンがプリンキピアって本出してたと思うけど、ここから来たのかな? 調べてみたらプリンキピアはラテン語で書かれてたらしい。それは似たようなってかそのものを使ってたのね。

 はじまりの書って意味なのかな? なんかRPGで使われそうな本かも。プリンキピア。


 知っている言葉は外す。自分でよくわからない響きにしてみよう。これを厨二病というのだろうか。


 始まりは漢字が違うかなと思って最初という欄を見るとプリームム。

 初日の出はプリア・ソリオルト。


 言語学は得意じゃない。でも、物語を作るならそれっぽい法則は必要なのではないか。混ぜすぎない程度に好きな響きを探す。ついでに語源とかもわかると面白いし。


 そんな感じで日記をファンタジーに変換してみる。



***



ヤヌアの月 一日目


 目が覚めても、辺りは暗かった。

 夜明け前にベッドから起き上がる。暖かい布団から出て寒い世界に放り出されるかの如くベッドから起きる。


 眠くて仕方がないけれど、ここで眠ったら次に起きるのは陽が昇った後だろう。そうなってはいけない。なぜなら今日は一年で初めの月のはじめの日。


「来年のブリア・ソリオルトは観た方がいいらしいよ。来年のヤヌアの一日は幸運な日がいくつも重なるらしいから」

 毎年一緒にブリア・ソリオルトを観に行く幼馴染のキアラが前日に言っていた。

「混みそうでヤダな」



**



 そんな物語を朝の五時まで考えていた。

 睡魔に負けて寝て起きたら、今日出かける予定の約束の時間だった。飛び起きて友人に連絡をとって支度をしながら、ここを書いていることがバレたら友人にますます怒られる気がする。もしくは見放される。


 とりあえず出かけることにして、次の話から1月1日のことをファンタジーにしてみる。


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