点心
次の部屋は明らかにベッドルームであった。
「このお部屋では『点心』を選んでいただきます」
「選んだ後は最後までお付き合いをさせていただきます」
「わたくし達どちらをお選びになりますか?」
いつの間にか好好もバスローブ姿になって並んでいた。
「じゃぁ、二人一緒で」
「残念ながら、それはご無理でございます!」
二人は揃って答えた。
「では、良良さんで……」
「かしこまりました、準備がありますのでその間に点心をお選びくだい」
良良は隣のシャワールームに入っていった。
好好は部屋の隅でお香を焚き始めて
「それでは、お楽しみくださいませ」
と言って退室した。
「頑張ってね!」と投げキッスをして……
ヨシ! 頑張って点心を選ぶぞ!
―――― 本日の点心 ――――
ビーナスのアイスクリーム
サキュバスのチョコレート
人魚のフルーツポンチ
ワルキューレのロールケーキ
雪女のシャーベット
今回は何となくわかり易いな、『ワルキューレのロールケーキ』にしょう!
「『ワルキューレのロールケーキ』でお願いします!」
「かしこまりました」
シャワールームから良良が答える。
「あの~、お客様……」
「何だい?」
「恥ずかしいので、お部屋の明かりを消してよろしいでしょうか?」
「もちろん、喜んで!」
ベッドの前のスイッチで明かりを消す。
「それでは、失礼します」
暗闇の中に薄っすらと良良の細身の裸体がシルエットで浮かび上がる。
良良はベッドの上に乗り、耳元に優しく囁く。
「最後までよろしくお願いします…」
あらゆる物が五感を刺激した。
部屋に充満する甘美なお香の匂い。
絹のように滑らかな感触の良良の素肌。
唇を合すたびに伝わってくる甘い味覚。
こちらの刺激に反応する良良の声
目の前に広がる美しく淫靡な良良の肢体。
無我夢中で貪りつくした。
臨戦態勢も整い、先端を良良の真ん中に照準を合わせる。
一瞬、躊躇した時に良良は甘く囁く
「そのままで大丈夫ですよ」
「遠慮なく貫いてください!」
「それでは」と思った瞬間…………
………
……
…
「さぁ、コース料理の出来上がりですわ!」
「看板を輝かせなさい!」
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