第2話 ぼっちルート解放 

 ルート解放 ぼっち。


 ぼっちになってしまったようだ。

 俺は、ヒューっと風が吹いてきそうなくらいに先程のハーレムとは違い誰もいない。寂しい。

 さっき「学生証ステータス」を見せただけで

 まさか女の子から唾を吐かれるとは思わなかった。

 これもステータスが平均以下の高度な隠蔽能力があるからに違いない。


 くそっ悪魔神めっ!!


 本来のステータスは、今現在では計測不可能。

 これから始まる試験内容によって俺が最強かどうかわかるはずだ。


 一人寂しく学園内に入っていくが、どこに行けばいいのだろうか、試験の場所がわからない。

 なぜか?こちらに目線を向ける女子たちの目が

 冷たい気がするな声もかけづらい。しかし

 そういう場合ではないので声をかける。


「す、すいません。試験会場はどこに行けばいいですか?」


 喋りたくないのか?女子は腕を伸ばして右に向けると何も言わずに圧的なもの感じた。


 あっちにいけや、しっしというのを感じました。


 話してすらもらえないとはなんて悲しいのだ。

 イケメンだからといってウハウハハーレムになるとは限らないのか?

 やはり、中身のスペック次第なのか?

 顔はどうでもいいけれど中身が全てよ!!

 なんて言われたら怒り狂いそうだ。


 廊下を歩くたびに女子しかいない。女子達のシャンプーのようないい香りが充満しているようだ。ここは異世界というから、ウィンディーネとかエルフ、ドワーフなどを期待していたがここにはヒューマンしかいないのだな。


 みんな外見が可愛い良すぎて目線が合わせられない。

 黒髪。金髪。青髪。

 短いスカートした女子。ちょっと見ただけで

 こちらに冷たい視線を向ける。

 膝下までの長いスカートをしている女子もいるがなんだろうとても怖い目線をこちらに向けている。あわせてはいけない気がするな。


 一度も俺と目線を合わせてくれないけれどな。

 廊下を歩いていると作りは中学校のような感じを思わせる。壁には現代の高校のように貼り紙が貼ってあり、「悪魔神撲滅、魔族撲滅」と書いてあるポスターがある。


 バレたら即死刑とはこういう意味ね。

 そう。ここは女神が管理している学園ということだから、悪魔神撲滅というのかそれは激おこになるよな。


 試験会場に着いた俺は、受付を済ませると

 水晶がある部屋に案内される。

 壁には魔法陣が四箇所設置されているのがわかる。

 この魔法陣は、対悪魔の為の結界のようなものかもしれない。

 まあ大丈夫だろうと思い。

 水晶に手をかざすと光だした。

 灰色から白に、白から金に、金から黒へ。


 えっ‥‥‥黒!?

 いやここはさぁ、虹じゃない?

 ここからの確定演出だよね?


 黒く染まったままの水晶をただ見つめる。



 部屋から出た俺は、試験受付の人のところに行く。

 肩まで伸びた茶髪。前髪が右側で揃えておりアイドルのような髪型を思わせるようだ。

 アイドル歌手のような綺麗な瞳をして笑顔がとても可愛い白い歯がきらりと見える。隠れファンがいてもおかしくはないレベルだ。


「水晶は何色に染まりましたか? 水晶の色によりこの学園は階級をつけられます。階級によってクラス分けを行いましっ‥‥‥」


 漆黒の水晶を見せた途端に絶句してしまったのだ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 試験結果

 評価 F

 適正 F

 学年階級 最低階級 最下位。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 学園始まって以来の最悪の試験となった。

 試験でも終わりを迎えた俺に更なる追撃が襲いかかる。


 一人の女子が俺に声をかけてたのだ。


「あなた、ヒューマンではないでしょ?」


 その一言で、悪魔神の言葉が脳裏に浮かぶ。


 バレたら即死刑。


「いやいや、ほら見てください。学生証だって偽ることはできないのわかりますよね?」


「またそんな嘘言って私の女神の眼は誤魔化せないわよ!?」


 試験会場がざわついている。

 この女の子の一言の破壊力は絶大。

 かなりの人気者のように感じた。

 このままでは死刑コールが出てしまうではないか。


 悪魔神からの助言によれば、女神の力を受け継いだ者が、この学園には何人かいるらしいがそいつらには気をつけろとのことだ。

 もしも戦闘になった時には、奴隷印を刻め!俺の力で女神の力を無力化してやる。


 腰まで伸びた金髪を前から後ろにバサっとなびかせる。

 純白の制服に赤いストライプ柄の線が縦に入った上着に黒い短めのスカート。肌が薄く見える黒いストッキングが曲線の足を柔らかく包んでいる。


 狐のような細い目つきでこちらを見ているようだが俺の目線は、ボタンが弾けそうな感じの胸元にいっている。


「卑猥なこの悪魔に鉄槌を下す!!」


「すいませんでしたーーーー!!」


 俺は、確実に勝てると思っていても一応謝っておくことで争いごとを回避をしたいと考えたのだ。


 なんか強そうなんだもん。


 俺の見事な土下座により鉄槌は免れて

 学園生活をぼっちで始まるのだった。


 ♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢


 さいごまで読んでくださりまことにありがとうございます。

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