VRND’S-バーチャルリアリティニューデイズ-

序章

序幕『世界』

　世界は成長と発展を繰り返し、いつからか過去の人達が描いた未来へと変貌を遂げた。

　人間も動物も進化する生き物だ。だからこそそこに、新たな存在が加わってもおかしくはない、とでも言う程にこの世界は変貌を遂げてしまった。

　人工知能、AIを搭載したロボットも現在の世界ではごく普遍的な存在だ。人と機械の融合、否、人と機械が織りなす世界は、いつからか日常になった。

　紆余曲折、批判はあれども、それでも定着した世界。

　その世界に、新たな存在のニューマンが現れども、またそれも定着する事になる。

　この世界は、新たな進化や発展を拒まない世界と言える。拒んだとしても、大多数の需要があればそれは世界の理になる。

　その理が是であるならば、この世界はそれを進化や発展とし、非であるならば異端とするのが習わしのようになっている。

　つまるところ、今の世界に旧世界の常識は通用しない。もしも、旧世界を美徳としているならばあなたはこの世界では異端であり、新世界を美徳しているならばあなたはこの世界に迎合される。

　そう、この世界には常々常識というものがない。

　なぜなら、それは変わりゆく認識だからだ。その認識を受け入れるか受け入れないか。その価値観によって、あなたの今後は決まると言えるだろう。