第10話 楽しい合鴨パーク

 合鴨を掛け合わせ、それを農村に貸し出し、そして大きくなってしまった合鴨を集めておく場所なのである。


 本来鴨と|家鴨〈あひる〉を掛け合わせた合鴨は、飛ぶ事が出来ない鳥なのだが自然界には居ない鳥である。その為野に放つ訳には行かないのである。

 ちなみに合鴨は小さい内は稲作の田圃に放ち、雑草を食べる益鳥として役に立つ。しかし成鳥になると雑草を食べるより稲を倒してしまう為、そしてそこいらに放つ訳にもいかない為、引き取るのだ。 


 合鴨パークでは様々な催し物をして合鴨の魅力を訴えている。

 赤ちゃん合鴨の行列鑑賞会

 合鴨のレース

 合鴨のダンスショー


 特にレースが大人気でアナウンサー役の女性スタッフがガンガン煽る。お金ではなく予め配られたチップを賭けて遊ぶ。

 勿論換金性はなく、集めたチップ次回来館の際に使う事になる。


 合鴨のダンスショーの可愛い合鴨達のダンスを楽しんだ後は、豪華絢爛満願全席、合鴨フルコースだ。

 ここでもアナウンサーが盛り上げる。


「あーッと!今料理長が今日の合鴨を捕まえました!今、合鴨フルコースの食材が決まりましたー!」


 女性スタッフはノリノリだ。かくして皆さんの目を楽しませた合鴨は皆さんのお腹を楽しませるのである

 おいでよ!合鴨パークへ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る