第97話 特殊部隊爆誕!
「レベルアップしたなら、またGPが満タンだよな?」
「そうだね。ガチャやっておこうか?」
「ああ、朝もやって来たんだろう?」
「うん。実習の前にもしたよ」
「ストレージは大丈夫か?」
「半分以上が空いてるから多分ね」
考えてるコーチャンと、さっきから腕立て伏せをしたり素振りをしたり、自由な父さんを見る。
まぁ安全地帯だし、結界もあるし、暇だよね。
「それじゃあ、スキルガチャを出来るだけしてみてくれないか?」
スキルがこれ以上増えても、使いこなせないよ?
「まぁいいけど」
さくっと8回やったよ。
E1、C2、B3、A2だったよ。
「これは、かなり上の確率が高くなったな」
それな。
俺としては、使えない高レベルスキルとか困るだけなんだが…
「それじゃあ、カプセルを開けていこうか?」
Cランクまで全て開けたらストレージの空きが少なくなったので、続きをどうするか考え中。
「Eランクまでで、不要なアイテムをGPに交換するか、ギルドに売却したい物はある?」
「太い棒きれとかの買取不可のは交換するよ。鉄のシリーズとバンダナとかは売却かな?あと、ヒール草と魔力の実も売却するよ」
「そうだな。他にもダブって出たヤツは買い取るよ?チュニックとか今まで見たことない物も、昨日の内にランクごとに価格を決めて来たから」
「そうなの?何か高くない?」
価格一覧を見せてくれたけど、相場より高いよ。
しかも昨日は記者会見もあったし、これ作るのも大変だったんじゃ…
「今まで無かったレアアイテムだからね。ガチャから出た既存のアイテムのランクで比較した市価を基準に、少し高めにしてあるよ。今のところトキからしか買えないし」
有り難く買取して貰ったよ。
それで処分したら、GPが32と報酬が12万3千250円になった。
一気にお金持ちだ!
父さんに無駄遣いするなって釘を刺された。
一番高かったのが、知力の指輪の3万円だった。
全く同じアイテムは、何故か1個しか装備出来ないんだよね。
力の指輪と知力の指輪なら、同じ指じゃなければ装備出来る。
だから装備出来る指輪は、最高10個までとなる。
そんなに着けてるヤツは見たことないけど。
しかもギルドポイントも50付いてる。
ノリノリの分も200も付いたのに、良いの?
え?まだ昨日と今日の、情報提供分が査定中だから、更にポイント付くの?
ガチャミの情報で、かなり危険な職業の人が助かったから、凄いお手柄になるんだって。
えーっ!?
そんなのガチャミからの情報なのに良いのかな?
スキルは俺のものだから、皆がスキルを使ってダンジョンでドロップを得て売るのと変わらないから、堂々としろって。
ニヤリと悪い笑顔もカッコいい。
12万円もあれば、欲しかった
いや、
「トキ、聞いてる?」
「え、あ、聞いてなかった」
「だから、中学を卒業したら、ギルドでアルバイトしない?」
「ふえ?」
「ふえって可愛い!トキ、もう一度言ってみて!」
「嫌だよ!もう、アルバイトって何だよ?」
「そのままだよ?高校生ならアルバイトも出来るから、ギルドで一緒に働こうよ。そしたら、オレがトキとパーティー組んでダンジョンに入れば、トキのスキルもアイテムも使い放題だよ?」
お~それは魅力的なお誘いだね!
確かに、そこら辺の高校生とパーティーを組んだら、ストレージもガチャアイテムも使えないからな。
そうそう、15歳から探索者になれるのに中学生のアルバイトが駄目なのは、労働基準法で決められてるからなんだよね。
しかし、それじゃあ探索者になっても中学生だとダンジョンに入れないのかと言うと、そこはダンジョン特例法でOKと言う、労働基準法と対立するような法律がある。
ステータスを獲得した場合は通常より身体能力が高くなり、ステータス未獲得の成人よりも強くなるからと言う理屈から、探索者に限り可能になったんだ。
中学生がダンジョンに入る場合は、保護者もしくは保護者に委任された成人が同行する事が条件となるので、ギルドの講習は保護者の同意があるからダンジョンに入れるのだ。
「グラマス専属の特殊部隊にしちゃおうかな?楽しくなるな!」
いや、特殊部隊とか…テンション上がるじゃないか!
グラマスにはそんなのあるの?
今から作るって大丈夫なの?
グラマスだから自分がルールって、おい!
「八女家にも協力してもらえば、大丈夫だよ。職業対策って名目もあるし、全く無問題さ」
「勝手に八女家を入れるな」
「蓮さんは、トキとダンジョン行きたくないの?」
「…それは卑怯だぞ?」
「じゃあ決まりね!あと5ヶ月もないから、急いで稟議を出さないと。優太は自動的にメンバーにするとして、他にも口が固いヤツを2人は確保しないとな。部隊名も決めなきゃ。トキはどんな名前がいい?」
うわぁ…まだ俺は入るとも言ってないのに、決まってしまったよ。
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