第27話 言葉にできない※

 ワクワクしながらデイリーボーナスをポチる。


 画面が切り替わり、背景のガチャが少しリアルになって、中の色とりどりのカプセルがチラリと見える感じになった。

 下の方に【ガチャる】のボタンが浮かんでいる。


「では押しますね」


 一応宣言してからポチっとな。


 ガチャを回すリアクションをし始めて、取り出し口からカプセルが飛び出したと思ったら、ピカーっと画面がピンクに光った。


「おぉお?」


 光が収まると画面にはピンクのカプセルが表示されていて、下の方に【開ける】と【保管】のボタンがある。


 ん?保管って何だ?

 とりあえず早良さんリーダーに聞くべし。


「保管ですか…保管と言うくらいですから、無くなる訳ではないでしょうし、開けるは普通に中身を取り出すって事でしょうし……今回は保管を選んで貰えますか?」


 流石の早良さん、判断が早いです!

 ではポチっとな。


『ストレージに保管されました』


「わっ」


 いきなりアナウンスが来たからビックリした。

 ここは画面で表示じゃないんだ?


 てかストレージなんてあったの?!

 いつの間にかデイリーボーナスの画面が閉じてるし。


「八女様、大丈夫ですか?保管してどうなりました?」


 あっ画面は俺しか見えないし、アナウンスも俺だけに聞こえるから、一々説明しなきゃならないのめんど…大変だなぁ…


 気を取り直して斯々然々と説明する。


 しかし毎回やたらと大袈裟な反応をされるんだけど、そんなに2人にとってガチャは危険なイメージなの?


 深刻な表情の2人を見ながら、せっかくのワクワク感が薄れるなとタメ息が出ちゃう。


「八女様、ガチャの画面にストレージはありますか?」


 早良さんが申し訳なさそうに聞いてくるのを見て、タメ息を見られちゃったかと焦る。


 俺の安全のために気を配ってくれてるだろうに、大袈裟だとか、め…大変だとか思ってゴメンなさい。


「いえガチャ画面はさっきのボタンしかないです」


「そうですか…ではステータスを見せて頂けますか?」


「わかりました。ステータスオープン」


 ささっと見せて誤魔化しちゃう小心者チキンハートな俺。


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名前 八女 朱鷺

性別 男

年齢 15歳

職業 中学生

レベル 1

HP 12/12 MP 7/7 GP 20/20

スキル 【ガチャ】【幸運】【刀術】

パーティー 日本ダンジョン探索者…


称号 【新規ユニークスキル獲得者】【※※※※※※※※※】        ▶

━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ん~スキルにストレージが増えたとかもないし、パーティーの項目が増えてるくらいで特に変わってないと思うんだけど…

 パーティー名が長くて途中から表示が切れてるけど。


「一番下に三角マークが増えてますね」


「え?」


 ホントだ。

 気付かなかったけど右下に▶があるな。


 なんだろコレ?

 無意識に触った途端に画面が切り替わる。


「「おおっ」」


 オッサンとハモってしまった。


 ステータスって次のページあったの?

 聞いたことないんだけど。


「これは…」


 流石の早良さんも絶句してるね。


 いや俺とオッサンも、さっきのハモりから絶句してるけど。


 だって画面のタイトルが………

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