第5話




編集者が見つけてくれた宿は

快適だった。



自転車での長距離移動。

それだけではなく快適な風呂と、

素朴な、それでいて美味い飯。



野宿するつもりだった。

バレバレなのが

しゃくではあった。



入浴を済ませ、

全身に満腹が行き渡る頃には

編集者への感謝に変わっていた。


野宿しなくてよかった。




「ぜったい原生林には

 行かないでくださいね!」



宿に着いたと、編集者に連絡した折

何度も念を押されてしまった。










宿の人に

原生林の話を

少しだけ聞くことができた。






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