第16話:シャーベットの能力。

「私に用ってなんでしょう?」


「あ、そちらがシャーベットさんですね」

「単刀直入に申しますと、私どもと一緒に来ていただけませんかね、という話です」


「どういうことですか?」

「シャーベットを連れて行ってどうしようって魂胆ですか?」


「魂胆だなんて人聞きの悪い・・・」


「僕たちのほうは、オタクらには用はありませんから・・・」

「そういうことなのでお帰りください」


「シャーベットさん、おとなしく我々にご同行願えると誰も怪我をすることは

ないんですけどね」


「脅迫ですか?・・・シャーベットは誰にも渡しませんからね」


「そうですか・・・まあ素直に渡していただけるとは思ってませんでしたけど」

「そういうことでしたら、こちらにも考えがあります」

「今日のところは引き上げますが、これで諦めはしませんので・・・」


「帰れ!!」


未知太郎はすごい剣幕で彼らを追い払った。


「おい、引きあがるぞ・・・」


未知太郎のすごい剣幕に詐欺沼は部下らしき男を連れはすごすご帰って行った。


でも未知太郎は心配だった。

もう誰もシャーベトを連れて行かないと思っていたのに・・・また怪しげな男ども

現れるなんて・・・。


「シャーベットどこにも行かせないからね」


「うん、私はどこにも行かないよ、ミッチーの言うこと以外聞かないから・・・

大丈夫だよ」


「でもまた、ミサイルとか打ち込まれないかな」


「そうだね、私の体の中に爆弾がないと知っているなら破壊しようとはしないと思うけど・・・」

「その代わり私自身、私の能力、技術そのものが欲しいんじゃないかと思うの」

「私には核爆弾がなくなっても、まだ他にも武器を装備してるからね」


「え?そうなの?」


「私は料理や洗濯や掃除もできるけど基本戦闘用に作られてるからね」


「ああ・・・そうか」

「じゃ〜他の武器って?たとえば?・・・」


そう言うとアイドは腕を水平にあげると手のひらをあげた。

すると手首あたりに穴が開いてそこから機銃の銃口のようなものが出てきた。


「ほら・・・両腕に自動的に弾薬を装填しながら連続発射する銃が装備されてるの」

「ま、この機能は弾切れになった時点で使えないけどね」

「あとは手で触れるだけでパソコンやサーバーを自由にプログラムできる機能も

備わってるし・・・」

「ネットの世界にだって自由に潜れるの・・・」

「あとスーツを着たさい頭の両サイドのノイズからレーザー光線も出るよ・・・

鉄板くらしなら余裕で穴を開けられるし溶すこともできるの」


「は〜・・・すごいね・・今頃知って、びっくり・・・僕の彼女って怒らせる

と怖いんだ」

「間違っても俺のケツに穴、開けないでよ?」


「浮気したら、お尻に穴が開くよミッチー」


「じゃ〜もし僕が浮気したら、その時は尻に穴開けていいよ」


「え?浮気するつもり?」


「冗談だって・・・浮気なんてやらないから言ったの」


「冗談でもそんなこと言っちゃ嫌だ・・・」


「ごめん、もう言わないから」

「だけど、そんな機能備わってたら安心してなんかいられないじゃん」

「また誰かに狙われたって不思議じゃないんだ・・・」


「あの胡散臭いリフォーム屋また来るかな・・・」


「どうなのかな・・・帰れって言われて素直に従う連中とは思えないね」

「まあ、わたしはどこへも行かないし、もしあの人たちが何度来ても丁重にお帰り

願うだけだよ」


「そんな呑気な・・・」


「だって訪ねて来ただけで何もしてないのに、やっつけちゃったらダメでしょ」


とぅ〜び〜こんて乳。

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