ひゃっはあ

藤泉都理

　幼馴染と異世界転生を果たした俺は、両腕を天に突き上げた。

　幼馴染は俺の主で、俺は幼馴染の護衛を担っていた。

　これは、ラブコメないし恋愛のあるあるではないか。

　自然と距離が近くなって、お互いに意識して、いつしか恋心が芽生えるという。

　きゃあっ。

　たびたび想像しては赤面した俺は、しかし、幼馴染に婚約者を紹介された瞬間。

　即刻、この異世界でやるべきことを方向転換させた。

　俺が異世界で為すべきは、幼馴染との恋の成就に非ず。

　俺が異世界で為すべきは、

　幼馴染と婚約者を無事にくっつけることである。

(2023.12.31)

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい