夜の祈り


 夜の祈り


天井に星を見た気がした。

衛星が頭上を

掠めて

飛んでいくのを見た。

こういうときは

どこも見ず どこにも触れず

ただじっと言葉を紡いで

祈る。

あの月に

あの星に。

思えば

人が一番涙する瞬間は

こうして 寝転がって

なんてことない自分の部屋に

宇宙を

見たときなのかも

しれない。

四隅は

暗い。

暗い

からこそ

そこに全ての答えが浮かんでる可能性だって

否定は

できない。

寝苦しい夜は

続くが

私の

美しく

無駄な抵抗も

続くのだ。

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