銃華


  銃華



赤信号が溶け出す水溜まり

イグニッションに手を伸ばす

また止まってしまった

打ち付ける雨音に寄り添う

助手席の寝息

緑 ネオンの淡色に縁取られ

上下するシルエットの内に

反響する本心

聞くに堪えない。


 銃火を 硝煙を 凍らせて

 手に取った。

 それをつぶさに

 観察。

 それが過ち。


辿り着く先は

逃げられないということ

震える座席から身を起こし

どこかで見た微笑み

その顔に写る影はどうにも

雨。


 どこにいった?

 狂おしい騒音。

 どこから来た?

 花言葉。

 全て凍らせて

 終わらせてしまった。


あの約束を今も覚えているし

恐れている。


 ウソついたら

 針千本

 のーます。



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