こわれたガチョウと進行形ロボット
トロッコ
国境の家
国境の家
笑顔が揺れていて
時間が無いんだ。
砂漠と国境
見下ろす月
無名都市遺跡。
砂で出来た この家の
戸を叩いた釣り人達
キャラバンに積んだナツメヤシ
腐ることないと信じてた。
国境が揺れていて
時間が無いんだ。
枯れ井戸の底
見上げる微かな星
切れたロープ。
砂で出来た この家も
一滴の恵みもない この砂漠も
わずかな瞬きの内に
燃え落ちる日が来るのだろう。
ひとしずくの虹彩が
国境を捉えることもなく。
道が揺れていて
時間が無いんだ。
ラクダの蹄
舞い上がる砂
弱る足取り
間隔の狭まる
焚火。
冷え切ったその地表に
頬を寄せて
考える。
ちがう。
世界が揺れていて
時間が無いんだ。
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