異世界ヤリマン勇活~勇者に優しい最強チートビッチギャルパーティー
アニッキーブラッザー
第1話 プロローグ
その日、日本の
「ひっ、いやぁあ! 助けて、誰か、いやぁ、いやぁぁあ!」
泣き叫ぶ少女の声。
涙を流し、失禁し、破られた学園の制服姿で必死にジタバタする。
まだ十代半ばの若い娘が喉が潰れるほどの悲鳴を上げる。
「でへ、でへへ、かわいい……」
だが、そんな少女を肩に担いで、腐臭漂う不潔な男たちが涎を垂らしてニヤニヤしていた。
「どうして、私が、何を! 何で! いやぁぁ、誰か助けて! パパぁ! ママぁ! わ、私は神代麗華よ! 神代財閥の、お、お金ならいくらでも、だ、だから、だからぁ!」
栗色の長い髪。肉付きの良い豊満な身体。整った顔立ち。
普段なら街を歩けば誰もが振り返るほどの美貌と、そして高貴なオーラを纏っていたはずの少女。
そんな少女麗華が、ジタバタする短いスカートの下の下着は染みついて、その整った顔が涙でグシャグシャになって発狂している。
「お頭ぁ~、スゲエイイ女を拾ったぞォ~」
連れ去られる少女の泣き叫ぶ声を聞き入れることなく、不潔な男が少女を抱えたまま森を行く。
そして森を抜けた先には開けた土地が広がり、そこには麗華を担いでいる男と同じぐらいの汚い身なり、醜い容姿、激臭漂う吐き気のするような男たちが集っていた。
その中央には……
「ぶひ、おお、ぶひひひひひ、よよよ、よぐやったぁ、か、かわ、おお、かわいい~」
「ひいっ!?」
もっとも不潔で、もっとも醜く、脂ぎった肥満体。涎も垂らし、食事中の食べかすをボロボロとこぼしている。
上流階級の令嬢である麗華からすれば、ありえないほどの不衛生極まりなく、視界に入れただけでも悍ましさで鳥肌が立つ。
さらに……
「お頭ぁ! 聞いて下せぇ、こっちもすげえ!」
「上玉の女たちが森に転がってたぜぇッ!」
森の奥からまた別の男たちの声、そして……
「やめてください、どうして! 誰? 誰か助けて―!」
「くそぉ、離せって言ってんだろ!」
「触るな、この、豚、クズ、デブ、きめーんだよぉ!」
その肩には……
「あ、あなたたち……」
「か、え?! 神代さん!?」
「うそ、神代……あ……あぁ……」
「神代さんまで……」
麗華の表情が更に絶望に染まる。
麗華と同じ制服を纏った少女たちが、醜い男たちに担がれてきた。
特別親しいわけではないが、麗華のクラスメートの少女たち。
「神代、これ、どういうこと! なあ、ここ、どこ? こいつら、なに? バスは? みんなは! どうなってんだよぉ!」
一体自分たちに何があったのか?
どうして自分たちはここにいるのか?
それは彼女たちにも、そして麗華にも分からない。
ただ分かるのは……
「ぶひひひ、いい、興奮、ぐひひひ。おで、最初にヤルから、お前らも、いいぞ!」
「うひょぉ、さっすがお頭ぁ!」
「たまんねぇ! 死ぬほど犯してやらァ!」
これから自分たちがナニをされるかということだけ。
醜い男が、取り押さえられている麗華たちに手を伸ばし……
「うひひ、服、いい素材……ぱぱ、ぱんてぃ」
「い、いやああああ、み、見るな、あ ち、近づくなぁあ! いや、いやだあああ、いやめてえええ!」
制服を剥ぎ取る。短いスカートを捲り、下着に鼻息荒くする。
泣き叫ぶも誰も助けず、周囲の男たちは余計に嬉しそうにニヤニヤする。
そして次の瞬間……
「いや……わ、わたし、初めて……いや……いや……イヤアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!!」
―――――ッ!!??
麗華は、そして少女たちは、二度と元の生活に戻れないほど『心』が壊れてしまうことになった――――
「さて、今日こそ休息せねば……明日は早朝から騎士団の調練、軍略会議、昼は姫様との昼食会、午後は姫様と魔法学校訪問の護衛、放課後は教員の方々と夕食会、その後戻り……うむ、明日のためにも今日こそ帰ったら即休もう」
若き黒髪の勇者が僅かに足取り重くしながら宮殿から帰路に就こうとしていた。
勇者の家系に生まれ、十代にして聖剣を受け継いだ『ユーキ・シィリアス』。
パワー・スピード・魔力の値から導き出される「レベル」という基準において、超一流の騎士団の騎士たちのレベルが20~40という世でありながら、そのレベルは飛びぬけていた。
●ユーキ・シィリアス
・パワーレベル:140
・スピードレベル:160
・魔力レベル:170
レベル:156
職業:勇者
細身でそれほど身長が大きいわけではなく、一見するとまだ幼さも感じる、黒髪の青年。
だが、その服の下の鍛えこまれた肉体は超人のものであり、その鋭い眼光は百戦錬磨の武人のもの。
大陸でも有数の強国である『ビティガウル王国』にてその名を轟かせ、魔・武・知・勇、あらゆる面でその才を認められ、多くの国民から尊敬の眼差しで見られ、将来を嘱望されていた。
堅物で生真面目なユーキはその期待に応えるべく、また決して己惚れることもなく己を高めることに邁進し続けていた。
「あらぁ、ユーキ様ではありませんのぉ、ごきげんようですわ~!」
「おお、ユーキ! 今から帰るのか?」
そんなユーキの姿を見て、二人の女が声をかけてきた。
「フォルティア姫。クレイア殿」
二人に対して頭を垂れて片膝をつくユーキ。
そんなユーキに二人の女は頬をほころばせる。
「おーっほっほっほ、聞きましたわ~、ユーキ様。地方を騒がせていた例のドラゴンの群れを瞬殺討伐したとのこと。さ~~っすが、ワタクシ『たち』のフィアンセですわ~またもや勲章ものですわね~」
眩いくらいに神々しい装飾品や宝石を身に着けて赤い派手なドレスを纏った輝く女。
整った容姿と、自信に満ちた表情と、威風堂々としたたたずまい。
豊満なバストと引き締まったウェスト、そしてドレスの上からでも分かるむっちりしたヒップと、そして何より特徴的なのは、腰どころか尻まで伸びている金色の縦巻きロール。
その人物こそがこの王国を統べる王の娘。この国の姫であるフォルティア。
「うむ、流石は歴代最高とも言われた英傑だな、ユーキは。我もお前の許嫁として鼻が高いぞ」
もう一人は、銀色の鮮やかな髪を後ろにまとめ、白と紺を基調とした騎士服を纏い、その腰には帯剣している。
大人びた雰囲気と、成熟した容姿。スラリとした高身長に、白い素肌。そして何よりも、フォルティア同様に服の上からでも分かるふくらみを帯びて盛り上がった胸部。発育して肉付きの良い腿と尻。
一方で普段から鍛え上げられて無駄なぜい肉をそぎ落とされた引き締まった体が、余計に女の胸、腿、尻の色香を際立たせた。
「ユーキ様、これからもバーシバシと務め、名を上げ、他国にその偉業を轟かせるのですわ~! その果てで、ワタクシやクレイアを始め多くの女に子種を注ぎ、この王国を勇者の血族で永劫に繁栄させるのですわ~!」
「ひ、姫様、お声が大きいですよ。その話や時期については色々と落ち着いてからと……だ、だがな、ユーキよ、その、わ、我はお前の好きなタイミングでというか、その、な……」
そして、この二人こそユーキの許嫁でもあったのだった。
勇者の血を絶やさず、そして繁栄させるため、王国の姫であるフォルティアを正妻、ユーキほどの力はないが若き女騎士として名を馳せる貴族の令嬢であるクレイアと結婚して子を成すようにとの王からの勅命であった。
ユーキも勇者である自分に自由な恋愛や結婚は許されないことも承知していた上に、その血を絶やしてはならないという責務も理解しており、それまで特に色恋に関心も無かったため、王の命令に逆らう気はなかった。
フォルティアもクレイアも王族貴族に生まれた自分たちの責務は知っていたが、そもそも二人とも幼い頃からユーキを想っていたこともあり、むしろ望むところであったりもした。
「ああ、それとユーキ様。明日の魔法学校訪問についてですが~、せっかく勇者であるユーキ様も一緒なんですもの。学校側には、全学年の魔法騎士候補生とユーキ様で特別に試合の時間を設けることにしましたわ~。ま、全員で200人ほどですが~、勇者のユーキ様なら楽勝ですわね~!」
「ふふふ、ええ、勇者であるユーキならば朝飯前でしょう。まったく、他の男どももユーキを見習ってほしいものだな……そうだ、ユーキ。明日の調練でも今の騎士たちに喝を入れる意味で、全員でお前と試合というのはどうだろうか!」
「あら、いいですわね! 団長にはワタクシから直々に言っておきますわ!」
「だそうだ、ユーキ。明日は我もお前に久々胸を貸してもらおう」
二人とも勇者であるユーキに「できないものはない」と思うほど盲目的に慕い、信頼と尊敬を抱いている。
「……承知しました」
そしてユーキもまた、その想いに「応えなければいけない」と思っており、検討するまでもなく即頷くしかなかったのだった。
どんなに体が疲弊しようとも、それを決して他者に悟られないよう、全てを内に抱え込んで、どんな無理難題も当たり前のように熟す。
勇者である自分は「そうでなければならない」と思っているユーキにとっては、これもまた日常でしかなかった。
そんな中で……
「そういえば、ユーキ様。先日、あなたが保護して奴隷従者となった『異世界から来たという二人』……その後お変わりはなくて?」
「……ッ……ハイ……フタリハゲンキデス」
ある話題に話がいったとき、ほんのわずかにユーキの身体がビクッとし、表情が硬くなった。
「そうか。我の方も人を使って二人の関連を調査している……『異世界から来た人間たち』……あの二人以外にも居るのかも、そもそも異世界というものが存在するのか、まだ情報が入らない。また落ち着いたら二人の話を聞かせて欲しい」
本来、姫との会話は姫の気が済むまで何をおいても優先するのが礼儀である。
だが、この話題になった瞬間、ユーキは早く話を切り上げたい気持ちでいっぱいになった。
「そ、その話につきましてはまたいずれ……じ、自分も恥ずかしく、みっともなく、まだ報告するようなことはできれば……し、失礼致します」
「あ、ユーキッ!」
「んもう、ユーキ様ったら、せっかちですわね~」
それは、ユーキがある日、二人の女を保護したことから始まった。
身元不明のその二人。
二人に行く当ても帰る当てもなく、あれやこれやの流れでユーキが保護をした。
身分のない二人はとりあえず「奴隷」という形で、ユーキの屋敷で生活を、そして時にはユーキが地方に出るときにも付き従ってサポートするという名目で預かり……
「ううむ……自分としたことが情けない……しかし、近いうちに言わねばならぬ……自分の醜態や愚かしい行為についてを……」
それが、これまで勇者という一つの道だけを進んでいたユーキの人生を大きく狂わせたのだ。
「……今帰った……」
それは、命令すれば魔王だろうとドラゴンだろうと臆することなく立ち向かうユーキが戸惑い狼狽えるばかりの毎日を過ごしてしまうほどの、未知の生物との遭遇でもあった。
「ユーくん、今日も仕事お疲れ~ご飯にする? お風呂にする? それよりやっぱりお風呂でエッチしよ~♥」
「そーそー! ほら、ユー。お風呂準備できてるからさ、今日はあーしらでローションプレーしてあげるから、さっさと脱げし!」
それは、数日前から屋敷にて保護した奴隷……住み着いた……寄生……二人の女に対してである。
白いシャツ。ボタンはほとんど開け、臍を出してブラジャーを曝け出し、下半身のスカートは膝上どころかほんの僅かに裾を捲るだけで下着が丸見えになるほどに短いという、あまりにも大胆な服装の二人。
「ま、待て、『ノア』、『ココア』……今日はもう自分は休もうと思う!」
「え~だから~、私たちで癒してあげるっていってるんだけど~日頃の感謝も込めて~」
「そーそー、あーしらが腰が抜けるほど癒してあげるっつってんだから、素直に受け取れっつーのぉ」
「いや、日ごろの感謝と言われても、二人を保護した礼というのであれば、自分はもう既にお前たちから十分なほど貰っている! そ、その今朝も、昨晩も、その前もしてもらっている! だ、だいたい、この間のドラゴン討伐も二人の大車輪のごとき活躍もあったため! それだけで十分というのに、その上で決して安くはない嫁入り前の乙女の肌を、これ以上いただくのは――――ふぐっ!?」
「それい、バインディングッ!」
「がっ、こ、ココアッ!? 無闇に魔法を使うなとッ!」
「うるせーし、はやく服脱げし!」
「くうう、今日こそこの戒めを破ってくれる! うおおおお!」
屋敷に戻ったユーキの前に待つ二人の少女に対して、キリっとした顔で制するユーキは厳しく強い武人の空気を発したが、その武人の空気など跳ねのけて、ココアが手を翳して言葉を発した瞬間、ユーキの足元に五芒星の光が出現して、ユーキの身動きを封じた。
「あーしの魔法からは逃げられねーっつうの! 異世界来たらチート魔力のあーしの魔法からはね♪」
ココア・クロキ
・パワーレベル:10
・スピードレベル:20
・魔力レベル:500
レベル:176
職業:奴隷(大賢者)
褐色の肌と桃色の髪を縛り、いやらしく品のないニタニタした笑みを常に浮かべる美少女『ココア』。
露出の多い服装で、更には誰もが視線を向けてしまうその豊満な乳房を自ら揺らしてユーキに宛がおうとする。
そして……
「はーい、ユーくんに好き好きハグ~♥」
「はぐわああ!? ぐっ、ノア、離せぇえ!」
「だーめ♥」
戒めを破れず動けぬユーキを、もう一人の少女が抱きしめて抱きかかえた。
装備も含めてそれなりの重量はあるはずのユーキを軽々とだ。
「ユーくんかわい~なあ~、今日も~、い~~~っぱい、可愛がってあげるね~? この間のドラゴン討伐だって私たち頑張ったもんね~。いやいやしたって~、お姉ちゃんの力からは逃げられない~」
ノア・ハクバ
・パワーレベル:260
・スピードレベル:260
・魔力レベル:0
レベル:173
職業:奴隷(バトルマスター)
茶色がかった長い髪を靡かせた肉付きの良い、どこかふわふわおっとりした感じの美少女。
ココア同様に豊満な乳房を揺らし、どこか小悪魔にも似た妖艶な笑みを浮かべる少女の名は『ノア』。
勇者であるユーキを手玉に取り、弄ぶ、遥かに超越したレベルの持ち主である二人。
この二人との出会い、そしてこの二人と共に突如世界に出現した多くの少女たちによって、世界の歴史と情勢が大きく変わることになるのだった。
――あとがき――
初めまして!
カクヨムコン用に投稿してみました。よろしくお願いします。
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